アウトドア用品ブランド「CYRUS9」
アウトドア用品の新ブランド、CYRUS9は、障がい者雇用を積極的に推進しています。このプロジェクトは、アウトドアを愛するすべての人々が楽しめる商品を通じて、障がい者の方々が新たな就職の機会を得ることを目的としています。SDGsの達成に寄与することを目指し、障がい者雇用に関する意識の向上を図っています。
風を防ぎ温かさを提供
CYRUS9の製品には、「Windモード」と呼ばれる機能があります。このモードでは、風を防ぎつつ輻射熱を利用することで、まるで暖炉のような温かさを提供します。さらに、「ノーマルモード」では、五徳を使用することで調理も可能に。商品のデザインには、用途に応じて開口部を調整できる工夫がされています。これにより、上向きに設定すれば調理ができ、横向きにすると暖房として機能するという、多用途性を持たせています。
障がい者雇用の現状
近年、企業における障がい者雇用の促進が求められています。2021年6月時点で、民間企業で働く障がい者は過去最多となりましたが、法定雇用比率を達成している企業は半数にも達していません。厚生労働省の報告では、障がい者の実雇用比率は2.2%にとどまり、新たに設定された法定雇用率2.3%には届いていない現状です。
このような背景の中で、企業側は利益を優先するあまり、障がい者の雇用を後回しにしてしまうことが多いのが現状です。しかし、CYRUS9は、障がい者の方々が企業の利益を意識した働き方を学ぶ場を提供することで、雇用の道を切り開くことを目指しています。これは、単なる障がい者支援にとどまらず、彼らの活躍の場を広げる試みでもあります。
プロダクト開発からの雇用創出
Cyrus9は、障がい者就職支援施設「なごみ」を運営する株式会社NAGOMIが手掛けています。このプロジェクトでは、商品の開発から広報、商品管理、マーケティング、発送業務、サイト運営にかけて、多様な業務を障がい者の方々と協力して行っています。具体的な実務を通じて、彼らのスキルや自信を育むことが目的です。
2021年に始まったこのプロジェクトは、京都の協力企業の技術をもとに商品開発を進め、2022年7月には焚き火台「Flame in the Wind」をクラウドファンディングで再販開始しました。草の根活動が大きな広がりを見せる中、障がい者雇用に新たな光をもたらしています。
未来に向けての抱負
CYRUS9の展望では、企業側が実務成果を通じて障がい者に対する理解を深め、雇用促進に結びつくことを期待しています。また、障がい者自身が自分のスキルをアピールし、新たな活躍の場を見つけることも狙いです。
今後も、全ての製造プロセスを地元京都の企業と連携しながら行い、新たな雇用の創造を目指していきます。そして、就職だけでなく、フリーランスや起業の道も開かれることを期待しています。
会社情報
このように、CYRUS9はただのアウトドアブランドにとどまらず、障がい者の雇用を創出し、地域社会全体に貢献する社会的な役割を果たしています。