吹田市とパナソニックが水需要マネジメントの実証実験を開始
吹田市では、持続可能な水道運営を目指して、新たな水需要マネジメント実証実験を開始しました。この取り組みは、地域社会の水道水の使用状況を踏まえ、より効率的な水の使用促進を図るものです。特に、パナソニック株式会社及び柏原計器工業株式会社、一橋大学との連携により、先進的な水道スマートメーターを用いた実験が進められます。
実験は2022年春より、吹田市内のSuitaサスティナブル・スマートタウン内で行われており、さまざまな施設において水道スマートメーターの効果が検証されています。このスマートメーターは、リアルタイムで水道の使用量を測定し、データを提供します。こうした取り組みにより、一日の水需要は時間帯によって変動するため、そのピークを抑える戦略が重要です。
一般的に、水道事業体は、最大需要に応えるために必要以上の能力を持った水道施設を保有していますが、これが多くの時間帯では非効率なエネルギー消費を引き起こしています。したがって、これを解消するために各組織が協力し、水の使用量を必要に応じて管理する手法を試すことが求められています。
本実証実験では、水道料金の設定にも新たな工夫があります。ピーク時間帯の料金を通常価格よりも安価に設定し、利用者にインセンティブを与えることで、水の使用量にどのような影響があるかを調査します。この経済的要因に加え、利用者自身が水資源の重要性を認識し、自己の使用量を見直すことができるような環境を提供することを目的としています。
役割分担も明確にされています。一橋大学が実証実験の主導を担い、吹田市やパナソニック、柏原計器が実験のための水道データを計測、提供します。このように、地域社会と企業、大学が一体となって、水道の効率的運営を目指しているのです。
今後、この実証実験の成果に注目が集まることが期待されています。水資源の枯渇が懸念されている中で、持続可能な水利用への道筋を示すことができるか、実験結果がどのように展開されるかが注目されます。今後の進展に期待が寄せられるこの取り組みの成功を祈ります。
会社情報
- 会社名
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パナソニックグループ
- 住所
- 大阪府門真市大字門真1006番地
- 電話番号
-
06-6908-1121