能登半島の廃棄物
2025-01-27 09:21:07

ICT技術を駆使した能登半島地震の廃棄物処理実証実験

令和6年能登半島地震の影響を受けた地域では、多くの災害廃棄物が発生することが予想されています。そのため、迅速かつ正確にこれらの廃棄物を把握することが必要不可欠とされています。今回は、株式会社奥村組が実施した最新のICT技術を利用した災害廃棄物の推定に関する実証実験について紹介します。

実証実験の概要


この度の実証実験は、2024年11月に石川県珠洲市と輪島市の災害廃棄物仮置場で行われました。この実験では、ハイパースペクトルカメラを用いて、災害廃棄物の種類を識別し、スマートフォンに搭載されたLiDARセンサーとGNSS情報を利用して廃棄物の体積を計算しました。

災害廃棄物の分類


実験の第一段階では、ハイパースペクトルカメラを用いた画像解析が実施されました。このカメラは、900〜1700nmの波長領域を捉えることができ、一般的なカメラでは視認できない微細な材質の違いを判別することが可能です。従来のカメラでは、赤・緑・青の三原色のみで情報を取得しますが、HSCはさらに多くの波長帯を分解して画像を生成するため、様々な材質をより正確に識別できました。

たとえば、実験では木くず、プラスチック、布などの材質を的確に識別することが確認され、その解析画像によって、廃棄物の種類が分かりやすく表示されます。

廃棄物の量の推定


次に行われたのは、廃棄物の体積を計算するための作業です。スマートフォンのカメラを利用し、地上で撮影した画像に加え、ドローンによる空撮も行いました。この2種類のデータから点群データを生成し、三次元化することで、正確な体積を算出することに成功しました。この方法により、従来の手法よりも迅速かつ効率的に廃棄物の量を測定できることが示されました。

今後の展望


自然災害はいつ発生するかわかりませんので、事前に効果的な廃棄物処理の仕組みを構築しておくことが重要です。株式会社奥村組では、引き続き研究開発を進め、新しい廃棄物処理の手法を確立することで、再資源化率や処理品質の向上を図っていきます。

お問い合わせ先


今回の実証実験についての詳細は、株式会社奥村組の技術本部 環境ソリューション室までご連絡ください。

  • - 技術本部 技術戦略部 環境ソリューション室
  • - 環境技術グループ(東京)
  • - 羽渕博臣(はぶちひろおみ)
  • - TEL:050-3828-0270
  • - FAX:050-3828-0271
  • - E-mail:hiroomi.habuchi@okumuragumi.jp

災害廃棄物処理に関するこの新たな取り組みは、今後の災害対応において非常に重要な役割を果たすことが期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社 奥村組
住所
大阪府大阪市阿倍野区松崎町二丁目2番2号
電話番号
06-6621-1101

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