南極の生き物たちが名古屋港水族館に集結!
名古屋港水族館が新たに企画する特別展「飼育係、南極に行く」は、昨年の第65次南極地域観測隊(JARE65)の体験を基に開催されます。この展示は、飼育係が南極に実際に足を運び、そこでの生物調査や採集活動の成果を紹介するもので、来館者は南極の貴重な生物たちと深く触れ合うことができます。
展示内容
特別展では、「南極への旅」をテーマに南極観測船「ふじ」が日本から南極に至る過程で発見された多様な生物や環境を紹介します。特に注目すべきは、「メガネカモグチウオ」と「ボウズハゲギス」の2種類です。これらはにとって非常に珍しい展示であり、日本では初めて見る機会となります。
メガネカモグチウオ
この魚は、南極大陸周辺の大陸棚、水深300mまでの海底に生息しています。その特徴的な外見から、目の後ろには斜めの線があり、まるで眼鏡をかけているかのようです。昨年の観測隊によって初めて発見されたこの魚が、今回、初めて生体として日本に持ち帰られ、展示されることになりました。
ボウズハゲギス
この魚は、南極大陸の沿岸、水深30mよりも浅い海に棲んでいます。頭が丸く、てっぺんにウロコがないため、名前がつけられました。特に、定着氷域に生息しており、美しい銀白色の体色が魅力です。このたび、名古屋港水族館での初展示となりました。
他にも、ショウワギスやナンキョクオキアミなど、南極に生息する様々な生物が展示されています。
ショウワギス
水深約700m付近の海底に棲むショウワギスは、最大で全長約30〜35cmになることが知られています。展示個体は12cmですが、特徴的なエメラルド色の目を持つこの魚も、南極地域ではよく見られる存在です。
ナンキョクオキアミ
この小さな生物は世界中の水族館でも名古屋港水族館でしか観られません。ペンギンやクジラの重要な餌ともされるナンキョクオキアミは、その変動が南極海の生態系に大きな影響を与えます。また、将来的には人類の食糧資源として注目を集めています。
開催情報
特別展は、令和6年10月12日(土)から令和7年4月6日(日)まで開催されます。展示は南館2階のエントランスホール、ホワイエ、および南館3階の南極ホールにおいて行われ、活動風景や生物に関する動画や写真も同時に展示されます。
この機会に南極の不思議な生物たちに触れ、その魅力を感じてみてください。後に、南極環境保護についての知識を深める良い機会になることでしょう。
詳しい情報は
名古屋港水族館公式HPでご確認いただけます。