京丹後市、人手不足解消へ向けた新たな取り組み
冬のカニが特に人気のある京丹後市は、観光地として「二季型」の特性を持っています。夏は海水浴、冬はカニを楽しむために、多くの観光客が訪れます。しかし、観光シーズンに突入すると、宿泊施設は毎年人手不足に悩まされます。この問題を解決するため、株式会社おてつたびと京丹後市観光公社の新しい連携の試みが進められています。
連携の背景
急増する観光需要に対して、京丹後市の宿泊施設は十分な人手を確保するのが難しい状況です。特にカニ漁のシーズンには訪れる観光客が増加し、施設の運営にも深刻な影響を及ぼします。そこで、2020年からスタートした人材マッチングサービス「おてつたび」は、こうした人手不足に対する解決策の一環として注目されてきました。
おてつたびの特徴
「おてつたび」とは、短期のアルバイトと旅を組み合わせた新しい形の人材マッチングサービスです。旅行者が地域で働くことで報酬を得られるだけでなく、地域の文化や人々と触れ合うことができます。これにより、働きながら旅の楽しみも経験できるというメリットがあります。旅行者は現地への交通費を自己負担としますが、宿泊先を提供されるため、経済的な負担が軽減されます。
地域事業者も、報酬と宿泊施設(寮など)を提供することで、地域外からの働き手を受け入れることができます。また、働き手が休日や空き時間に地域観光を楽しむことで、地域経済の活性化にも寄与します。滞在期間は最短1泊2日から最長2ヶ月まで様々であり、2024年の始まりに向けた新しい事業者の参加も期待されています。
連携における具体的な取り組み
京丹後市観光公社との連携により、以下のような取り組みが行われます:
- - 初回利用時、観光公社会員へのマッチング手数料のキャッシュバック
- - おてつたびのSNSを通じて観光公社会員の求人情報を広報
- - 専任サポートによるサポート体制の形成
これらの施策により、需要が高まるシーズン中に必要な人材を効果的に確保し、問題の解決を目指します。この取り組みの結果、2024年には新たに28事業者が参加予定で、これまでに京丹後市内でのマッチングによって87人の新たな働き手が地域に貢献しています。
結論
京丹後市と『おてつたび』の連携強化により、地域の人手不足問題が解消され、訪れる観光客にも新たな機会が与えられるでしょう。この新しい仕組みは、地域経済の活性化や文化交流においても期待されています。人手不足で困っている地域事業者はこのマッチングサービスを通じて強力なサポートを得ることができ、まさに「お手伝いと旅」の新しい形が生まれる時代が到来しています。
詳細については、
京丹後観光公社公式ウェブサイトをチェックしてみてください。