地方企業の新たな挑戦
地方の企業が、今まさに直面している問題に一歩踏み込んだ書籍が2023年6月19日に発売されました。タイトルは『人を活かす地方企業が日本を変える』。著者は鹿児島を拠点にする株式会社現場サポートの代表取締役会長、福留進一氏です。本書では、同社がどのようにして5名の小さなスタートアップから、20年間で社員120名、売上20億円を達成するに至ったか、そのリアルな経営の歩みが記されています。著者は成功だけでなく数々の失敗も赤裸々に語り、今後の経営者にとっての貴重な教訓を提供しています。
1. 地方企業の厳しい現状
少子高齢化が進む現代、日本の地方企業は少なからず人材不足に直面しています。特に福留氏が経営していたころの鹿児島でも、この問題は深刻でした。高い離職率と組織の空気の重さが経営を脅かしていたのです。しかし彼は「社員は労働力ではなく仲間である」という理念に基づいて経営を見直し、組織作りに再度挑戦しました。この変化が彼の企業を救ったのです。
2. 離職率を劇的に改善
かつての離職率は16%でしたが、彼らの地道な努力により、この数字を3%以下にまで下げました。具体的な実践事例や経営理念の策定を通じて、新卒者の離職者は10年連続で0名という驚異的な成果を達成しました。これを可能にしたのは、社員を仲間として扱う姿勢と、社内での風通しの良さに他なりません。
3. 成功と失敗を通じた実証
本書は単なる成功事例集ではなく、失敗から学んだ教訓も豊富に盛り込まれています。大手企業との協業での失敗、新サービスの撤退など、様々な挫折を経験しながらも、試行錯誤を経て成長していた過程が丁寧に描かれています。何が成功を生むのか、何が失敗に繋がるのかを読み解く手助けとなるでしょう。
4. ビジネスモデルと組織のバランス
経営を進める中で、大切なのはビジネスモデルと組織の調和です。本書では、このバランスを自転車に例え、前輪がビジネスモデル、後輪が組織作りという形で表現されています。どれほど素晴らしいビジネスモデルを持っていても、組織が機能しなければそのビジネスは前に進まないのです。これを踏まえた上で、効率よく経営を加速させるための具体的な手法が紹介されています。
5. 著者と株式会社現場サポート
福留進一氏は1996年に大手OA機器メーカーに入社し、その後、経営の本質を学びながら独立を果たしました。彼が設立した株式会社現場サポートは、建設業向けのクラウドサービスを提供し、多くの企業に支持されています。現在、氏は地域貢献に力を入れ、鹿児島から日本全体を変えるべく活動を続けています。
この『人を活かす地方企業が日本を変える』は、経営のリアルな側面を学びたい中小企業の経営者にとって、必見の一冊です。経営の成功法則だけでなく、失敗から得られた貴重な教訓が詰まったこの書を手に取り、地方企業の明るい未来を一緒に考えていきましょう。