シンガポールを拠点とし、最大規模を誇るビジネススペース及び産業用の不動産投資信託であるCapitaLand Ascendas REIT(CLAR)が、ついに日本市場へと進出しました。このたび、大阪大都市圏に位置するTier 3のハイパースケールデータセンターの49%の持分を取得することにより、約764億円を投じて日本におけるビジネス展開をスタートさせたのです。残りの持分は、日本を代表する総合商社である三井物産の子会社が運用しているファンドが保有しており、堅固なパートナーシップにも支えられた強い拡張計画といえるでしょう。
この戦略的な一歩を踏み出した背景には、企業のCEO兼エグゼクティブ・ディレクターであるウィリアム・テイ氏のコメントが示すように、強力な需要と高いコネクティビティを有するデジタルハブ市場での拡大の必要性が挙げられています。特に、今回取得したデータセンターは40.5MWという大規模な電力容量を持つため、グローバルなデータハブとして位置づけられ、今後もさまざまな業界での利用が期待されています。
CLARのデータセンターポートフォリオは、これにより16物件に拡大し、総評価額は約3,164億円に達します。さらに、長期的な賃貸契約を結ぶことにより安定した収益基盤を確保しており、プロジェクトの初年度には不動産純収益(NPI)利回りが4.3%を見込んでいます。このデータセンターでは年次賃料上昇条項が設定されており、収益のさらなる安定を図ると同時に、テナント企業の多様化も促進されています。
CapitaLand Investment Limited(CLI)の日本法人であるキャピタランド・ジャパン株式会社の代表取締役社長、山田秀人氏は、日本市場が同社にとって極めて重要な戦略市場であると述べ、今回の取得が同社の20年以上にわたる日本でのプラットフォームの強さの証明であると強調しました。また、三井物産グループとの長年のパートナーシップの重要性も強調し、今後さらなる成長を目指していく意向を示しました。
日本のデータセンター市場は、アジア太平洋地域におけるTier1市場として最大であり、今後の成長が期待されています。2024年の市場規模は4兆200億円と予測され、2029年には5兆4,000億円に達する見込みです。このような中、日本進出を果たしたCLARは、今後ますますその存在感を高めていくでしょう。
CLARはいずれも先進国市場に所在するデータセンターや物流、不動産といった多様なポートフォリオを持ち、国内外のテナントとして約1,731社を擁しています。その中には、著名なIT企業や金融機関が含まれており、これらの企業との長期契約による安定した収益が見込まれています。また、インフラや技術の面でも優れた条件を整えることで、さらなる事業展開を視野に入れて進められるでしょう。
今回の日本市場での成功は、将来的な成長戦略の象徴となることは間違いありません。CLARは、これからも高品質なポートフォリオの構築を進めつつ投資家へ持続可能な長期的なリターンを提供していくとしています。成功が期待される一手によって、アジア圏における不動産市場の新たな動向が加速することでしょう。