鉄道データ分析サービス開始
2024-07-12 15:33:11

三菱電機、鉄道向けデータ分析サービス開始!デジタル基盤「Serendie」で脱炭素化を加速

三菱電機、鉄道向けデータ分析サービス開始!デジタル基盤「Serendie」で脱炭素化を加速



三菱電機株式会社は、独自のデジタル基盤「Serendie」を活用した、鉄道事業に関わるエネルギーの最適利用や鉄道アセットの最適配置・運用に向けたデータ分析サービスの提供を2023年7月11日に開始しました。

近年、鉄道業界では、カーボンニュートラル・脱炭素化の実現に向けて、太陽光発電などの再生可能エネルギー活用や環境配慮型の車両機器導入などが積極的に進められています。しかし、これらの取り組みをさらに加速させるためには、運行情報など、鉄道に関わる多様なデータを活用し、変電所や駅の鉄道アセットと列車運行を連携してエネルギーを全体で最適化する必要があります。

三菱電機は、この課題解決に向けて、デジタル基盤「Serendie」を活用したデータ分析サービスを提供することで、脱炭素化を目指す鉄道事業者を支援します。このサービスでは、車両、変電所、駅の電力使用量や列車運行状況などのデータを組み合わせ、分析することで、鉄道事業者の潜在課題を把握し、最適な解決策や活用方法を提案します。

具体的には、車両のブレーキ時に発生する回生エネルギーの余剰電力(余剰回生電力)を可視化した情報を地図上にマッピングし、駅舎補助電源装置(S-EIV)の適切な配置場所を提案します。また、駅の混雑度や運行ダイヤ、運行状況に応じて、鉄道アセットの最適な運用方法を提案することで、設備導入や列車の省エネ運用を継続的にサポートします。さらに、鉄道分野で収集したデータを分析・活用し、沿線地域の電力システムとの連携をサポートすることで、沿線地域全体でのエネルギー供給の最適化を実現し、脱炭素化を推進します。

新サービスの内容



1. 省エネ施策検討を支援



三菱電機は、長年培ってきた鉄道事業分野における知見と、新たに構築したデジタル基盤「Serendie」を組み合わせることで、大量のデータを迅速に分析し、鉄道事業者特有の課題を正確に把握します。そして、分析結果をわかりやすくフィードバックすることで、省エネ施策の検討を支援します。

例えば、余剰回生電力が発生しやすい場所や時間帯、発生電力量を特定し、地図上にマッピングすることで、投資回収効果に関するデータと共に、駅舎補助電源装置(S-EIV)の最適な設置箇所を提案します。また、路線全体の余剰回生電力や「き電電圧」を見える化し、車両搭載機器の効率と回生電力発生時の電圧上昇量を考慮した変電所電圧の最適値を提案します。

2. エネルギーの最適な活用法を提案



デジタル基盤「Serendie」を活用し、電力使用状況、列車運行状況、乗車率、駅の混雑度、気象などのデータを蓄積し、分析することで、最適な列車運行計画の策定を支援します。また、ピーク電力抑制による変電所設備のスリム化も提案することで、安全・安定な列車運行と社会課題であるカーボンニュートラル実現の両立を目指します。

今後の予定・将来展望



三菱電機は、鉄道分野・鉄道関連分野で収集したデータを分析・活用し、沿線地域の電力システムと連携することで、地域全体でのエネルギー最適化を目指します。さらに、データを基にしたエネルギー最適化の取り組みだけでなく、駅などの公共性の高い場所に非常用電源設備を確保することで、災害レジリエンスを強化するなど、総合的な地域貢献を推進していきます。

「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」として、事業活動を通じて得た英知を結集し、多様なデータを分析・活用することで、社会課題解決に向け新たな価値の創出・提供を目指します。

商標関連



  • - SMART-D:三菱電機株式会社の登録商標
  • - Serendie:三菱電機株式会社の出願中の商標
  • - S-EIV:三菱電機株式会社の登録商標



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