UC5000の登場
2025-03-26 13:20:12

次世代半導体実装を支えるUC5000の販売開始|東レエンジ

次世代半導体実装を支えるUC5000の登場



東レエンジニアリング株式会社は、AIサーバーを中心とした需要の高まりを受け、先端半導体パッケージ市場に向けた新たな実装装置「UC5000」の本格販売を発表しました。この製品は、パネルレベルパッケージ(PLP)に対応した高精度実装装置で、2025年4月から市場投入される予定です。

PLP対応の高精度実装技術



UC5000は、SEMI規格に準拠した515mm×510mmおよび600mm×600mmのパネルを用いて、熱圧着技術による±0.8μmという高い精度でチップを実装します。さらに、シリコンの代わりとして期待されるガラスパネルへの対応も可能で、次世代半導体パッケージングにおいて重要な役割を果たすでしょう。

近年、半導体の高機能化においては、2.5次元パッケージという技術が注目されています。この技術は、複数の半導体チップを一つのパッケージに集約するもので、その中で利用されるのが「チップレット」と呼ばれる構成要素です。これにより、半導体チップ間の高速通信を実現するインターポーザが必要とされ、従来のシリコンウェーハではサイズ的、製造効率的な限界がありました。

ガラスパネルのメリットと課題



ウェーハの大型化が難しい中、ガラスパネルは大きなサイズと角型の形状を持つことができるため、注目を浴びています。しかし、大型ガラスパネルは反りが生じやすく、搬送が難しいこと、さらにはヒータの大型化による熱管理が課題として残っていました。これらの問題を解決することが、UC5000の開発において重要なポイントでした。

高精度実装の実現



UC5000は、当社が過去に開発した小型基板向けのTCB実装装置で得たノウハウを活かし、高温時の熱影響を補正する技術を駆使することにより、高精度な実装を実現しました。また、パネルの反りを補正するための技術や搬送技術を組み合わせ、SEMI規格に準拠したシステムを構築したことで、競争力のある製品となっています。

今後の展望



東レエンジは、「UC5000」を通じて半導体製造メーカーとのパートナーシップを強化し、2025年度に30億円、2030年度には100億円という受注目標を掲げています。また、半導体後工程で採用が進んでいるSEMI規格対応のFOUPにも適応し、新しい製造プロセスにも対応可能な設計となっています。

まとめ



このように、UC5000は次世代半導体技術の発展に寄与し、半導体パッケージ分野における革新をもたらす装置として期待されています。今後、東レエンジがどのようにこの技術を進化させるかが注目されます。PLPに基づく半導体実装技術は、今後ますます普及し、私たちの日常生活にも影響を与えることでしょう。


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東レエンジニアリング株式会社
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東京都中央区八重洲1丁目3番22号八重洲龍名館ビル6階
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