瞬時にアンモニア検知
2025-09-16 14:25:53

東京ガス、遠隔で瞬時に検知できるアンモニアチェッカーを販売開始

東京ガスエンジニアリング、レーザー式アンモニア検知器を発売



2025年9月16日、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)が、革新的な技術による【レーザー・アンモニア】という名の新しいアンモニア検知器を販売開始しました。この製品は、アンモニア(NH3)を瞬時に遠隔で検知する機能を備え、現場の保安状態の向上のみならず、設備管理の質を高め、効率を改善することが期待されています。

高感度のレーザー式技術



本検知器は、10ppm・mの微量のアンモニアを最大30メートルの距離から、気体を採取せずに検出できる高感度な装置です。レーザー光がアンモニアを含むガスを通過する時、特定の波長(1.49μm帯)の光が吸収される現象を応用して、その存在を瞬時に把握します。この方式により、迅速で正確な測定が可能となります。

さらに、レーザー式アンモニアは片手に収まる小型軽量設計で、落下衝撃にも耐えられる堅牢性と防塵・防滴機能を特徴としています。東京ガス独自のノウハウを活用したこの製品は、高い信頼性を誇ります。

アンモニアの重要性とリスク



アンモニアは長い歴史の中で肥料や化学製品の原料として利用されてきました。また、近年では脱炭素社会への移行を視野に入れて、水素キャリアやカーボンフリー燃料として新しい活用が進められ、市場は拡大の一途を辿っています。しかし、アンモニアは劇物に分類されており、漏洩時には人体や環境に悪影響を及ぼす可能性があるため、安全管理が非常に重要です。

従来のアンモニアの検出方法としては、気体を吸引するタイプのガス検知器が使われていましたが、この方式では手の届かない場所での検出や広範囲のガス漏れの把握が難しく、センサがアンモニアに直接触れることで劣化やメンテナンスの負担が大きいという問題がありました。レーザー・アンモニアは、これらの課題を解決するために開発された製品なのです。

TGESの今後の展望



TGESは、今回のレーザー式アンモニア検知器を皮切りに、さらなるガス検知器の革新的な開発を進めていく旨を発表しています。安全なガス管理を求める現場での保安向上や、設備の高質化・効率化を通じて、老朽化や人手不足に対処し「スマート保安」の実現に貢献するとしています。

これにより、官民が協力して、安全で持続可能な社会の構築を目指す取り組みが期待されています。

製品仕様


  • - 品名: Laser Ammonia(レーザー・アンモニア)
  • - 型式: LA1N13N-TGA(国内向け)、LA1N03N-TGA(海外向け)
  • - 対象ガス: アンモニア(NH3)を含むガス
  • - 検知範囲: 1~50,000ppm・m
  • - 検知精度: ±10%
  • - 応答時間: 0.1秒
  • - 検知距離: 0.5~30m
  • - 電源: リチウムイオンバッテリー(内蔵)
  • - 連続動作時間: 約8時間(@25℃、フル充電の場合)
  • - 寸法、重量: 137mm×67mm×44mm、370g(バッテリー含む)

新たな技術で安全を先取りするこのアンモニア検知器は、未来のガス管理方法を提案しています。東京ガスエンジニアリングの挑戦に、ぜひ注目してみてください。


画像1

画像2

会社情報

会社名
東京ガス株式会社
住所
東京都港区海岸1-5-20
電話番号

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。