廃プラスチックを活用した新たな挑戦
農業における廃プラスチック問題は、長年の課題とされています。特に、農薬ボトルの再生利用が進まない背景には、安全性や有害物質の懸念がありました。しかし、この度、iCEP PLASTICSと大日本印刷が協力し、再生材料からプランターを製作するという新しい取り組みが実現しました。
1. 取り組みの概要
iCEP PLASTICSは、環境問題の解決に取り組む代表的な企業集合体で、廃プラスチックのリサイクルトータルコーディネートサービスを提供しています。大栄環境株式会社、資源循環システムズ株式会社、株式会社八木熊、ユニアデックス株式会社の4社が連携したこのプロジェクトは、環境に配慮した持続可能な社会の実現を目指しています。
これまで、農薬ボトルはその特性上、焼却処理が中心でした。しかし、この取り組みでは、洗浄工程を経て、農薬ボトルから新たな再生材料を作り出し、プランターへと成形することを目指しました。
2. 安全性の確認
農薬ボトルのリサイクルには、成形性と安全性の両面の検証が欠かせません。具体的には、洗浄水の排水検査、物性測定、規制含有化学物質分析、溶出試験が行われました。これらの検査により、再生材料は高い成形性を示し、有害物質は検出されないことが確認され、製品利用の可能性が訴求されました。
実際、企画から製造までのプロセスは非常に迅速であり、わずか2ヶ月で完成しました。このスピーディな対応は、今後のリサイクルプロジェクトにおいて重要な指針となるでしょう。
3. 今後の展望
将来的には、農薬ボトルの広範な回収ルートの確立を目指し、各所との連携を強化していくことが計画されています。また、農業系廃プラスチックから多様な製品が生まれることで、循環型社会の実現を目指す姿勢が明確にされています。特に、農業から農業へのサーキュラーループの構築を進めることで、環境への負担軽減に貢献する意義は大きいと言えるでしょう。
資源循環システムズ株式会社は、iCEP PLASTICSを通じて、企業や団体の廃プラスチックリサイクルを促進し、現在開発中の資源循環プラットフォーム「iCEP」を利用し、様々な企業が連携して廃棄物を資源として循環させる社会を目指します。
4. 実施イメージ
ここで、農薬ボトルの物性検査や安全性検証の画像、製造したペレット、そしてプランターの写真をご紹介します。これにより、研修や啓蒙活動が進むことで、農業と環境への取り組みが一層進展することを期待します。
[詳しくはこちら](https://icep-plastics.rcs-dx.jp/)
本リリースに関するお問い合わせは、資源循環システムズの松田ディレクターまでご連絡ください:
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