小松和彦教授が文化勲章を受章
京都先端科学大学の小松和彦特別招聘客員教授が、令和7年度文化勲章の受章者に選ばれたことが発表されました。この文化勲章は、日本の文化の発展に寄与した人物に授与される名誉あるものです。小松教授の業績として、「いざなぎ流」と呼ばれる神仏混淆の民間信仰や、日本の埋もれた文化の調査、さらには妖怪学の創出が大きく評価されました。
いざなぎ流の調査と妖怪学の探求
小松教授は、数十年にわたり高知県香美市物部町の「いざなぎ流」に関する調査を続け、この民間信仰の重要性を浮き彫りにしてきました。この研究は、日本の地域性や文化を理解するために欠かせないものであり、民間信仰の多様性を示すものでもあります。また、小松教授は妖怪研究の第一人者としても知られ、この分野が市民権を得る前からの活動が高く評価されています。
小松教授のコメント
受章の発表を受けて、小松教授は「この度文化勲章を受章させていただくことになり、大変光栄です。長年にわたる埋もれた日本の文化の発掘など地道な研究活動が評価されたものと嬉しく思っています」と喜びのコメントを寄せました。さらに、教授は、「受講された方々や関係者もきっと喜んでくださっていることでしょう。ありがとうございます」とも述べ、共に研究を支え合った仲間への感謝の気持ちを表しました。
教授の略歴
小松和彦教授は1947年に東京都に生まれました。大学での学びを経て、1977年から信州大学の教員としてのキャリアが始まり、その後、大阪大学や国際日本文化研究センターでは教授として多くの学生に教えてきました。2008年には京都学園大学の特別招聘客員教授として、さらに活躍の場を広げ、2019年からは京都先端科学大学での特別招聘客員教授として、今もなお新たな文化研究に取り組んでいます。
未来への期待
小松教授の業績は、今後の研究者たちにも大きな影響を与えることでしょう。多くの人々が忘れがちな日本の文化や民間信仰に光を当てることで、次世代へとつながる新たな知識と理解の架け橋となることを期待します。文化勲章の受章は、その活動がただの学問にとどまらず、地域社会や国の文化を育む大切な役割を果たしていることを示す証でもあります。