パナソニック コネクトとZabbixが提供する新しい監視手法
最近、Zabbix Japanとパナソニック コネクト株式会社の連携により、ライブ映像制作における新しい監視方法が実現されました。この活動は、特に「KAIROS クラウドソリューション」が対象です。Zabbixは、通信品質の継続的な可視化を実現するための統合監視ソフトウェアとして位置づけられています。
目指す方向
この新しいシステムによって、ストリーム単位での通信品質を確認し、さまざまなベンダーからの制作環境を一元的に監視することが可能になりました。これにより、制作現場でのトラブルシューティングや、品質劣化の早期発見がもたらされることになります。
実証実験
この機能は、Interop Tokyo 2026 ShowNetで行われた実証実験に基づいており、その運用環境での動作確認が行われました。具体的には、ストリーム品質を持続的に監視し、Media over IP(MoIP)環境の統合監視が可能であることが示されました。
現場の課題
しかし、放送や映像制作の現場では、IP化・クラウド化が進んでいるにもかかわらず、以下のような課題が存在していました。
1.
制作システムの把握の難しさ: 異なるベンダー間での環境を一元的に把握することができない。
2.
早期検知の難しさ: パケットロスや通信遅延といった異常を常時監視する仕組みが不足していた。
3.
クラウド環境への対応不足: ソフトウェアベースの制作基盤での品質測定手法が整備されていなかった。
新システムの導入
パナソニック コネクトが開発支援を行った専用REST APIを活用することで、ZabbixからKAIROS クラウドソリューションの通信統計を取得できるようになりました。これにより、ストリーム単位での通信状態を最短10秒間隔でチェックすることが可能になります。
データは時系列で蓄積され、さらにはダッシュボード表示やアラート通知、長期的な品質分析にも対応可能です。これまで、専用の監視ツールでは留まっていた部分も、Zabbixの導入により制作基盤に限らず、ネットワーク機器やPTP(時刻同期プロトコル)も含めた統合監視を実現。
今後の展望
Zabbix Japanは、今後もパナソニック コネクトと密に連携し、放送局内のIP制作システム全体を対象とした統合監視の実現を目指しています。また、国内外の放送機器ベンダーが提供するクラウド型・SaaS型の制作基盤へと監視対象を拡大する計画も進めています。
この新しい取り組みにより、放送制作の現場の品質向上が期待され、制作システムの効率化に寄与することが見込まれています。
パナソニック コネクトからの言葉
エンドースメントとして、パナソニック コネクトの担当者からは、「今回の実証によって、MoIP制作システムの横断的な統合監視が実現できたことを非常に嬉しく思っています。クラウド環境においても、全体系的把握が可能になることが明らかになりました」とコメントを寄せられました。これにより、業界全体の発展に寄与することが期待されています。
結論として、この協力関係は放送制作に革命をもたらす可能性があり、今後の動向に目が離せません。