損保ジャパンの『未来革新プロジェクト』が実現した基幹システムの刷新
損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)は、顧客サービスの向上を図るために新たな基幹システム『SOMPO-MIRAI』の開発を進め、この度自動車保険のシステム開発を完了させました。このプロジェクトは、2024年5月から新たな保険契約の業務利用を開始し、従来のサービスに比べて商品やサービスの提供スピードを大幅に向上させるものです。
1. 背景と目的
2025年には「2025年の崖」と呼ばれるシステム老朽化に伴うリスクが危惧されており、損保ジャパンはこれに備えた基幹システムの刷新に取り組んできました。既存システムの問題を解決するため、オープン系技術を活用した革新的なシステムが求められており、『SOMPO-MIRAI』がその解決策となります。今後、火災保険や新種商品のシステムも順次開発する予定です。
2. 新システムの特長
2-1. 商品開発スピードの向上
新たな商品管理システムの導入により、保険商品や補償内容、保険料などの情報を一元化。商品改定の際にプログラミングの専門知識を必要とせず、これにより商品改定の作業が最大50%短縮される見込みです。顧客にとって最適な保険商品を迅速に提供できる環境が整いました。また、契約手続きの画面上でお客さまへ注意を促すメッセージを簡単に追加・修正できる仕組みを搭載しています。
2-2. システム保守性の向上
『SOMPO-MIRAI』では機能ごとに分割されたシステムをAPI連携でつなぎ、保守作業の効率化を図るシステム構造が実現しています。この仕組みにより、各機能のリリースや外部サービスとの接続がスムーズになり、急激な市場の変化にも迅速に対応可能です。
2-3. ロケーションフリーによる迅速な事故対応
ペーパーレス業務の導入により、全国各地からの業務支援が可能になり、自然災害による事故対応が迅速化されています。特に、最近の台風や大雨による被害に対しても、迅速なサービス提供が期待されており、これによって顧客満足度の向上が図られています。
3. 今後の取り組み
損保ジャパンは新中期経営計画をスタートさせ、新たな営業や保険金サービスの改革プロジェクト『SJ-R』を推進しています。基幹システムの本格運用により、商品戦略や業務オペレーションをさらに効率化し、顧客対応の質を向上させることに全力を注ぐ方針です。この取り組みを通じて、損保ジャパンはより魅力的なサービスを提供し、お客さまに信頼される保険会社を目指していきます。