麻布大のVR教育
2020-11-30 14:00:05

麻布大学でのVRによる獣医学教育が新たな地平を開く

麻布大学の革新的な獣医学教育



麻布大学が新たに導入したVR技術は、獣医学教育のあり方を大きく変えるものです。特に、獣医外科学実習におけるVR動画の導入は、これまでにない没入感を持たせ、学生の学習効果を高めています。VR技術自体は、医学分野では以前から利用されていますが、獣医学においては国内初の試みとなります。

VRを活用した実習内容



このプログラムでは、VRヘッドセットを使用して、学生が360度の3D動画を同時に体験できる仕組みを構築しました。特に、外科手術に欠かせない器具や減菌法を学ぶことができ、学生はリアルな映像を通じて手術の姿勢や雰囲気を肌で感じることができます。自分の視点を動かすことで、手術の全体像を把握することができ、一般の動画では得られない高い教育効果が期待されています。

現在用意されているVRコンテンツは、犬の去勢手術、手術の準備、消毒、気管挿管の3つのシミュレーションです。これにより、複数の学生が同時に手術手技を学び、実際の場面に即したスキルを磨くことが実現しています。

教育の質向上と動物への配慮



学生たちのフィードバックによると、VRを活用した教育手法には高い満足度が得られています。特に、頻繁に動物を用いる実習が必要なくなるため、動物への負担を軽減することができます。このように教育の質が向上すると同時に、動物への配慮も考えられています。

さらに、このシステムは麻布大学の獣医学科の120名の学生に対応できるため、全体的な教育の効率も大幅に向上します。これまでの経験を元に、今後も質の高いVRコンテンツを製作し続ける方針です。

教員の情熱と学生への影響



高木哲准教授は、自らの経験を生かし、VR技術を取り入れた教育の意義について語ります。研修獣医師や動物看護師の協力を得て制作されたオリジナルコンテンツは、学生への手技指導だけでなく、指導者の情熱もリアルに伝わるものとなっています。このプロジェクトに関わるスタッフにとっても貴重な経験となり、将来のキャリアに活かせる機会となることが期待されています。

また、360度動画の撮影には、映像教育の専門家からの技術的サポートも受けており、教育効果が高まる映像の制作に寄与しています。さらに、オンデマンド映像も開発中で、学生が主体となることで、より高い教育効果を目指しています。

麻布大学の背景



麻布大学は、2020年に創立130周年を迎え、獣医系としての歴史の長い大学です。新しい人材育成への取り組みを行い、優れた教育機関としての地位を確立しています。この大学は、生命・環境科学部を含む2学部5学科を有し、独自の教育・研究を展開しています。

今回のVR技術導入は、麻布大学における革新的な教育の一環であり、今後の獣医教育においても大きな影響を持つことでしょう。これによって生まれる次世代獣医師たちへの期待も高まります。

会社情報

会社名
学校法人麻布獣医学園 麻布大学
住所
神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71
電話番号
042-769-2648

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