団塊世代の思い出を守る新サービス「継承TRUNK」とは?
日本社会は少子高齢化が進んでおり、2025年には「団塊の世代」と呼ばれる800万人の高齢者が75歳を超え、国民全体の約5人に1人が後期高齢者になる「2025年問題」が懸念されています。この背景を受け、近年「終活」や「身辺整理」という言葉が広がり、これらはもはや高齢者だけのテーマではなく、親世代と子世代が共に向き合う大きな課題となっています。
この課題に取り組むために、株式会社キュラーズ(東京都品川区)は、団塊世代を含む70代の男女と、その親をサポートする団塊ジュニア世代の50代への意識調査を実施しました。その結果、70代の約9割が「捨てられない物」があると答え、その理由としては「思い出」や「感情」が大きな障壁であることが明らかになりました。具体的には、「捨てるには忍びない」と感じる物の理由として「思い入れが強い」「もったいない」といった要素が挙がり、物理的な問題も無視できません。
特に多くの高齢者が直面するのは、膨大な物品を整理する際の「量の多さ」や「保管スペース不足」といった課題です。これに対し、キュラーズは新たなキャンペーン「継承TRUNK」を導入し、これらの問題を解決する手助けをします。
「継承TRUNK」とは?
「継承TRUNK」は、思い出の品々と向き合う新しいスタイルを提案します。具体的には、物を一時的にトランクルームに預け、その必要性を見つめ直す時間を提供します。これにより、実際に捨てる、譲る、あるいは次世代に継承するかどうかを冷静に判断できるスペースを確保することができます。
このキャンペーンは、以下の概要で実施されます。
- - 対象: 終活や実家じまいを目的にトランクルームを利用したい方(5名様)
- - 期間: 2025年9月8日~12月28日
- - 内容: 日割り料金+6か月分の利用料金+セキュリティカード代金(2,970円)無料
- - サイズ: ロッカーサイズ〜2畳まで希望のサイズ
- - 店舗: 千歳烏山店、渋谷幡ヶ谷店、駒場東大店
- - エントリー方法: 指定申請フォームまたはお電話でエントリー
このキャンペーンに興味を持つ70代と50代の調査対象者の約34.1%と42.0%が、共感できると答えたことが示しています。このことから、終活や身辺整理に関心が高まっていることが伺えます。
終活アドバイザーの見解
終活アドバイザーの藤岡聖子さんは、親の終活をお手伝いする際、最も辛いのは“物そのもの”ではなく、その背後にある「思い出や感情」であると指摘しています。写真や手紙、日用品などには過去との大切な結びつきがあり、手放す際には強い葛藤が伴います。一方で、保管する場所の限界や処理の負担も現実の問題として存在します。
「継承TRUNK」を通じて、思い出の品々を一時的に保管することで、整理を進めやすくなると藤岡さんは語ります。トランクルームの環境は、温湿度管理が整っており、大切な品物を安心して保管できるのも大きなポイントです。
このキャンペーンによって、参加者は物の整理だけでなく、心の整理も促されることになるでしょう。
まとめ
「継承TRUNK」は、ただの物品管理ではなく、親と子の関係や思い出を尊重しながら、新たなライフスタイルを提案しています。終活のスタートに向け、ゆっくりと向き合える時間を提供するこの取り組みは、多くの家族に新しい選択肢を与えることとなるでしょう。