株式会社TBWA HAKUHODOの岡安由樹氏と合同会社経営のための創造社・二村康太氏が、10月3日に武蔵野大学アントレプレナーシップ学部で特別授業を実施しました。この授業は、同学部の4年生である矢内鉄朗さんの発案によって実現されたもので、学生たちに向けて「自己起点の生き方」をテーマにした内容が展開されました。
授業の中では、二村氏が自身の幼少期の経験を基に「自分を貫く」という価値観の重要性を伝え、それに伴い努力を惜しまない泥臭さの大切さを強調しました。一方で、岡安氏は広告業界における「メジャーよりもマイナー」という独自の視点を持ち込むことで、創造的なアプローチや業界内の思考方法について学生たちに紹介しました。
特に印象的であったのは、経営のための創造社が掲げる「Survival Principles(自分の力で生き抜く力)」や「自分設計」をテーマにした講義でした。学生たちは、基礎(Foundation)や成長(Growth)、折れない力(Resilience)の3つの柱に基づく考え方を学び、さらに説得の三要素であるEthos、Pathos、Logosを活用する方法についても理解を深めました。これにより、自己の意思決定やアクションの重要性を実感することができたようです。
授業後のフィードバックでは、参加した学生から「生きる力とは、自分を知る力と他者へ届ける力の組み合わせであることを学んだ」という声が多く寄せられるなど、非常に好意的な反応がありました。特に衝撃を受けた意見としては、成功者の言葉に潜む罠についての話や、好きなことが義務になることで情熱が重荷となるという指摘があり、現実的な視点を持つことの重要性を再認識するきっかけとなったようです。
また、デザイン経営の難しさがテーマになった質疑応答の中では、相手がデザインを理解していない場合には妥協し、考え方を柔軟に変えることも大切だという意見が出るなど、実践的な学びも得られました。これにより、参加者たちは今後のキャリアにおいて有意義な示唆を感じることができたようです。
さらに、ビデオプラットフォームのYouTubeにもこの授業の様子が公開されており、授業の内容や雰囲気をつかむための参考資料としても活用されています。 (詳細は
こちら)
講師の岡安由樹氏は愛知県出身で、立教大学を卒業後、サイバーエージェントでデジタルメディア運営に従事。その後、TBWA HAKUHODOに入社し、複数のクライアントのデジタルトランスフォーメーションを推進してきました。一方、二村康太氏も同様に愛知県出身で、数多くの企業やプロジェクトに関わりながら、独自の経営理念を基にしたビジネスを展開しています。
この特別授業は、学生たちにとって大きな刺激とインスピレーションを与えるものであり、これからのキャリア形成やチームプロジェクトに有効に活用されることでしょう。