大樹町の衛星管制局
2025-10-29 11:33:18

北海道大樹町に開設された衛星管制局が宇宙関連産業の発展を支援

大樹町に設置された衛星管制局の重要性



北海道の大樹町に、超小型衛星コンステレーションの運用を支援する衛星管制局が設立されました。この取り組みは、アークエッジ・スペースが中心となって進められており、SPACE COTAN株式会社との協力により実現しました。この地上局は、今後の宇宙関連事業の発展に向けた重要な拠点となることが期待されています。

新しい宇宙インフラの構築



アークエッジ・スペースは、東京都江東区に拠点を構える企業で、超小型衛星の企画から運用までを一貫して手掛けています。大樹町に設置された衛星管制局は、同社の衛星運用基盤の中核をなすものであり、静岡県に続いて2番目の地上局となります。地上局の設立により、宇宙関連の企業数が13社に増加し、地域活性化とともに「宇宙版シリコンバレー」の実現に向けた取り組みに弾みがつくことでしょう。

大樹町の選定理由



大樹町に衛星管制局が設置された理由として、晴天率の高さ、電波干渉の少なさ、そして地域が積極的に宇宙関連事業を誘致・支援している点が挙げられます。地上局では、衛星との通信を行うため、環境に適した条件が必要不可欠です。大樹町のように晴天日が多く、電波の干渉が少ない地域は、衛星との安定した通信を可能にします。

地上局の具体的な機能



大樹町の地上局は、アークエッジ・スペースが推進する3つの主要な領域で活用されます。まずは、VDES(VHF Data Exchange System)による海洋活動への貢献です。VDESは、現在、船舶に搭載が義務化されているAIS(自動識別装置)を進化させた新たな通信規格で、遠くの海域にいる船舶との情報交換を可能にします。これにより、海上物流の効率化が期待されます。

次に、海洋観測技術の高度化があります。この技術は、全ての船舶の位置を把握し、AISに頼らない新しい位置推定技術の確立を目指しています。AISが搭載されていない船舶や信号の偽装が行われる場合にも対応でき、より信頼性の高い情報収集が可能になります。

最後の領域は、衛星IoTによるデータ収集です。これにより、通信インフラが整っていない地域でも、気象や海洋、物流等のデータを収集することができます。衛星を利用したこの技術は、通信の利便性を高め、広範囲のモニタリングを実現することを目指しています。

まとめ



大樹町に設置された衛星管制局は、アークエッジ・スペースの進める次世代の海洋インフラの構築を支え、地域の活性化と宇宙関連産業の発展に寄与する重要な施設として期待が寄せられています。今後、研究や開発が進むことで、地域と宇宙産業の新しい関係性が築かれることでしょう。このような取り組みを通じて、北海道大樹町はさらなる成長を遂げることが予想されます。


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会社情報

会社名
SPACE COTAN株式会社
住所
北海道広尾郡大樹町西本通98 3階
電話番号

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