千葉大とアステラス協定
2024-11-11 11:28:26

千葉大学とアステラス製薬が新たな協定を締結し創薬研究の未来を切り拓く

国立大学法人千葉大学(以下「千葉大学」)が、アステラス製薬株式会社(以下「アステラス製薬」)と新たなクロスアポイントメント協定を結びました。この協定により、両者は共同で人材交流を進め、研究開発分野におけるイノベーションを促進することを目的としています。

クロスアポイントメント制度とは?


クロスアポイントメント制度は、研究者が大学や公的研究機関、企業の2つ以上の機関で雇用されながら、それぞれの役割に応じた研究、開発及び教育を行うことを可能にする制度です。この制度により、千葉大学の教員が初めて民間企業に勤務することとなります。具体的には、村田武士教授がアステラス製薬に派遣され、研究専門職のPrincipal Investigator(PI)として膜タンパク質の研究に従事します。

協定締結の背景


膜タンパク質は、ヒトのゲノムでコードされる全タンパク質の約30%を占め、細胞のシグナル伝達や物質輸送、生体エネルギーの生成などにおいて重要な役割を果たします。そのため、多くの医薬品が膜タンパク質に作用し、創薬において重要なターゲットとなっています。しかし、膜タンパク質はその安定性が低いことから、取り扱いが難しく、創薬研究の過程で多くの課題が存在していました。

今後の展望


今後、村田武士教授の知見と経験が活かされ、アステラス製薬内に膜タンパク質の構造解析を行うプラットフォームが開設される見込みです。このプラットフォームによって、合理的な化合物デザインが可能になり、創薬研究が飛躍的に進展することが期待されています。教授は、千葉大学が持つ膜タンパク質の発現や精製、構造解析技術を駆使し、低分子創薬の分野での革新を目指します。

さらに、この協定を通じて千葉大学は、新しいネットワークの構築や、若手研究者の育成にも注力していく予定です。双方の機関が持つリソースと専門知識を融合させることで、より一層の研究の深化が進むことでしょう。

まとめ


こうした協力を通じて、千葉大学とアステラス製薬は、研究開発における新しい潮流を作り出すことを目指します。膜タンパク質研究の未来に期待が寄せられる中、この取り組みが創薬の進展にどのような影響をもたらすか、注目が集まります。


画像1

会社情報

会社名
国立大学法人千葉大学
住所
千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33 
電話番号
043-251-1111

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。