mNGSサミットの成果
2025-10-31 09:29:16

2025 mNGS国際サミットが示した感染症診断の未来

2025 mNGS国際サミットが示した感染症診断の未来



2025年9月13日、台湾の台北市にある集思北科大国際会議センターにおいて、「第5回 mNGS国際サミット」が大盛況のうちに閉幕しました。このイベントは、台湾感染症医学会と抗生素抗薬性防治センターの主催により開催され、感染症分野の専門家や臨床医、検査技師が集まりました。彼らは、メタゲノム次世代シーケンシング(mNGS)技術の臨床応用について議論を交わしました。

参加者は943名で、その中で現地参加が92名、オンライン参加が686名という構成でした。オンライン参加者は最大732名に達し、mNGS技術への関心の高さが示されました。

抗菌薬耐性とmNGSの臨床的意義


午前の部では、抗菌薬耐性(AMR)に関する特別セッションが行われ、午後にはmNGS技術の臨床的有用性に焦点を当てた討論が展開されました。国立台湾大学の張上淳副学長や台湾衛生福利部医事司の呂念慈技正が挨拶し、mNGS技術が感染症診断の革新の鍵であることを強調しました。

台湾の専門医らは、mNGSを用いた実際の症例を紹介し、その有効性をアピール。三軍総医院の王永志医師は、従来の病原体検査では特定できない感染源が不明な重症患者に対してmNGS検査の追加を提案しました。台湾大学病院の陳抱宇医師は、mNGSによる早期診断と適切な治療が、患者の予後を改善する事例を述べました。

日本の感染症専門医とmNGS


一方、日本からは愛知医科大学の三鴨廣繁教授と長崎大学の柳原克紀教授が登壇しました。三鴨教授は、従来の検査法では把握できない未知の病原体をmNGSが明らかにする可能性について語り、特に敗血症や中枢神経感染症においては、mNGSが非常に効果的であると述べました。

柳原教授は、台湾でのmNGS検査の事例を引き合いに出し、感染症専門医の不足がある日本において、mNGSが強力な補完技術となることを強調。また、未診断のまま放置されていた患者がmNGSにより正確な診断を受け、治療方針が大きく変わった事例も紹介しました。

日台連携と感染症データベースの構築


張峰義理事長は、日台両国が病原体ゲノムの国際データベースを構築していることを発表し、これにより感染症の迅速な特定と国境を越えた防疫体制が可能になると述べました。これはアジア太平洋地域における公衆衛生協力の新たな一歩となり、感染症対策の精度とスピードを高めることが期待されます。

参加者の充実感


サミットの会場は多くの参加者で賑わい、感染症診断の臨床革新に対する期待が高まりました。

この「2025 mNGS国際サミット」は、感染症診断の進化を象徴するイベントとして記憶され、今後も日台両国の協力により新たな医療の地平が広がることが期待されています。


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会社情報

会社名
亞洲準譯股份有限公司
住所
9 F.-12, No. 93, Sec. 1, Xintai 5th Rd., Xizhi Dist.New Taipei City 221416, Taiwan (R.O.C.)
電話番号
886-2697-6297

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