AI insideの新モデル「PolySphere-3」がデータ構造化で世界最高の精度を達成

AI insideが新たに世に送り出した「PolySphere-3」

AI inside株式会社は、東京・渋谷を拠点にするテクノロジー企業であり、日本語のドキュメント処理に特化した大規模言語モデル（LLM）を独自に開発しています。このたび同社は、「PolySphere-2」を進化させた新モデル「PolySphere-3」を発表しました。この新モデルは、データ構造化の精度において、世界最高のパフォーマンスを誇ります。

世界最高の読取精度を実現

「PolySphere-3」の最大の特徴は、帳票読み取りにおける精度です。調査の結果、50種類の帳票に対して平均95.1％の読取精度を達成。他社の提供するLLMをも上回る成果が記録されました。この成果は、経済産業省や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が推進する「GENIAC」プロジェクトの成果にも則ったものです。

プロジェクトの一環として、「PolySphere-3」とその軽量版である「PolySphere-3 Lite」が開発されました。従来の自社LLMと比べて、軽量化された版は同等の読取精度を保ちながらも、処理速度を格段に向上させることに成功しました。

自律蒸留の仕組み

AI insideの技術の特筆すべき点は、自律的に学習し続けるモデル構築です。「自律蒸留」と名付けられたこの仕組みにより、モデルは自身で帳票を学び、最適化を図ることが可能です。この技術は、今後さらに精度向上をもたらすことが期待されています。

DX Suiteによる社会実装

AI insideは「DX Suite」と呼ばれるAIエージェントを提供しています。このエージェントは、データ入力業務の自動化を目的とし、今回の「PolySphere-3」を利用して非定型帳票の読取精度を向上させました。ユーザーは追加のコストや煩雑な手続きを必要とせずに、高精度な項目抽出機能を利用することができます。事実、「DX Suite」で処理される帳票の95％以上が、高い読取精度で処理されています。

使用するモデルは、通常は精度が優先される「PolySphere-3」がデフォルトとして使われているものの、処理速度を重視する場合には軽量モデルの「PolySphere-3 Lite」に切り替えることも可能です。これにより、ユーザーは必要に応じて最適な性能を選ぶことができる利点もあります。

業種に応じた貢献

AI insideの技術は、様々な業種で業務効率を向上させる可能性を秘めています。アナログデータを正確にデジタル化し、後続の業務システムへの連携を容易に行うことができ、組織全体の生産性向上に寄与します。これにより、DX推進においても重要な役割を果たすことでしょう。

AI insideは今後も、研究開発を進め、より高精度で使いやすいAI技術の実現を目指しています。これによって企業が直面する諸課題に対し、解決策を提供し続けることでしょう。詳しくは、こちらで確認できます。