グローバル挑戦を促進するAlchemist Japan第2期プログラム
Alchemist Acceleratorが日本に導入した「Alchemist Japan」は、B2B分野に特化したシードアクセラレーターとして、スタートアップの国際展開を支援しています。今年、ジェトロと内閣府、経済産業省、東京都の協力により新たに始まった第2期のプログラムでは、これまで選ばれてきた企業の成功事例を基に、さらに9社のスタートアップが選抜されました。
この選考には世界48カ国からの応募があり、競争は非常に熾烈でしたが、上位の9社が選ばれ、約3ヶ月にわたるアクセラレーションプログラムに参加することが決定しました。これにより、各社は日本を拠点にしつつも、世界的な舞台での成長を目指します。
選ばれた9社の紹介
以下は新たに選出された9社のスタートアップです。
- - Adrich(米国): 再注文率を50%向上させるスマートラベル技術で、消費エンゲージメントを強化。
- - AISI X(日本): AIを駆使した脳疾患の早期発見を目指す診断プラットフォームを提供。
- - Anylens(日本): Slackで顧客知識を収集・分析するAI NativeなCRM体験を実現。
- - BRICKS(米国・台湾): 小売店で個別に最適化されたAIディスプレイを自動運用。
- - Kfobix(米国): 自律型ナノコーティングで絶縁強化と自動メンテナンスを実施。
- - ReCyclist(韓国): 廃棄物を価値ある物質に変換するバイオマニュファクチャリングを行う。
- - TerrAI(日本): 地盤工学におけるリスク評価を自動化するAI SaaSプラットフォームを提供。
- - TRINEAR(日本): 可視範囲を超える広帯域を実現するカメラ技術で安全性を向上。
- - Veritus(日本): 研究開発のプロセスを支援するAI搭載ワークフローシステムを開発。
この選出企業は、2026年1月からシリコンバレーで開催されるAlchemist Acceleratorプログラムに参加し、更なる成長を遂げることが期待されています。
第1期生の実績
前回のAlchemist Japanプログラムに参加した企業の中には、米国シリコンバレーで追加の資金調達を成功させたスタートアップもいます。特に、Kimaru AIのCEOであるEvan Burkosky氏は、プログラムによる支援が自身のスタートアップにとってどれほど重要であったかを語っています。彼は、プログラムの内容やメンター陣、ネットワーキングの重要性を強調し、特にピッチ技術の向上が資金調達に役立ったと述べています。
Alchemist Acceleratorの特徴
Alchemist Acceleratorは、2012年に設立されたカリフォルニア州シリコンバレーに本拠を置くアメリカのスタートアップ支援機関で、750社以上に投資実績があります。また、数多くの成功企業を輩出しており、特にシードやシリーズAの資金調達において著名なVCからの支援も受けています。これは、プログラムの質の高さを物語っています。
プログラム概要
「Alchemist Japan」第2期プログラムは以下のように構成されています。
- - プログラム期間: 2025年10月21日から2026年1月30日
- - 出資額: 各社に約100,000ドル
- - 場所: 大手町のグローバルビジネスハブ東京
- - プログラム内容: メンターネットワークを通じたビジネスモデルの検証やピッチトレーニング、デモデイを実施。
デモデイでは、国内外から150人以上の投資家を招待し、選出企業が自らのビジョンを披露する機会を設けます。これにより、企業はその後のさらなる資金調達に向けた大きな一歩を踏み出すことが期待されています。
このプログラムを受けたスタートアップが日本から世界に羽ばたく姿を、今後も注目していきたいと思います。