技術賞受賞の快挙
2025-05-15 20:49:22

三菱重工サーマルシステムズが冷凍空調学会の技術賞を受賞!

三菱重工サーマルシステムズ、技術賞を受賞



2024年度の第52回日本冷凍空調学会賞において、三菱重工サーマルシステムズ株式会社がターボ冷凍機「JHT-Y/JHT-YIシリーズ」で技術賞を受賞しました。この受賞は、低GWP(温暖化係数が小さい)冷媒であるHFO-1234yfを用いた大容量ターボ冷凍機の開発が高く評価されたものです。表彰式は5月15日に東京都内にて行われました。

日本冷凍空調学会の技術賞とは?



日本冷凍空調学会の技術賞は冷凍・空調技術の進展に寄与する優れた技術成果に与えられる賞であり、医療分野や食品冷凍分野の新技術も対象となっています。三菱重工サーマルシステムズの受賞は、2002年度の「高効率ターボ冷凍機NARTシリーズ」や2015年度の「高効率ターボ冷凍機GART、GART-Ⅰシリーズ」に次ぐもので、同社にとっては3回目の栄誉となります。

JHT-Y / JHT-YIシリーズの特徴



「JHT-Y(固定速機)」および「JHT-YI(インバータ機)」は、低GWPの冷媒HFO-1234yfを採用しており、2022年6月から販売が開始された新たなターボ冷凍機のシリーズです。これらは300から5,400冷凍トンの容量に対応し、大規模データセンターの需要にも応えることが可能です。新設計の圧縮機によって高い性能を誇り、定格COP(性能比値)は最大6.4、インバータ機のIPLV(部分負荷効率)は8.8、最高COPは部分負荷で24.9を実現しています。

また、圧縮機の小型化に成功し、ターボ冷凍機全体の省スペース性にも配慮がされています。空調だけでなく、暖房や飲料工場での低温加熱といった多様な用途にも適応しています。特に、従来のHFC冷媒を使用している機器からJHT-YIシリーズに更新することによって、年間の電力消費量やCO2排出量をなんと65%も削減でき、環境保護へ大きく貢献しています。

HFO-1234yf冷媒の利点



HFO-1234yfはカーエアコンや自動販売機の冷媒としても利用されていることから、新世代の環境に優しい冷媒とされています。この冷媒はGWPが1未満であり、オゾン層破壊係数もゼロです。そのため、日本国内ではノンフロン扱いとされ、環境負荷を軽減する点で非常に注目されています。逆に、高GWPの冷媒が使われている機器は、温暖化への影響が大きいため、使用に対して厳しい規制が課されており、2025年にはさらに強化される見通しです。

地域冷暖房への貢献



三菱重工サーマルシステムズは、日本国内において工場空調や地域冷暖房用途において数多くのターボ冷凍機を供給しています。特に、低GWP冷媒を使用したターボ冷凍機は全て合わせて150~5,400冷凍トンの範囲をカバーしていて、さらなる性能向上に努めており、地球環境保護にも寄与する姿勢を持ち続けています。今後も持続可能な冷凍空調の実現に向けて、低GWP冷媒を用いた高性能製品の開発に継続して取り組む予定です。

まとめ



三菱重工サーマルシステムズのターボ冷凍機は、その先進的な技術によって業界での地位を確立しており、環境負荷軽減にも大きな貢献を果たしています。低GWP冷媒の普及と新技術の開発は、より持続可能な未来を目指すための重要なステップであり、これからも注目が集まることでしょう。


画像1

会社情報

会社名
三菱重工業株式会社
住所
東京都千代田区丸の内三丁目2番3号丸の内二重橋ビル
電話番号
03-6275-6200

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。