noteが選んだマスキング技術
2025-01-16 13:30:40

note株式会社が導入したデータマスキングソフトウェアの全貌とは

note株式会社の挑戦と「Insight Masking」の導入



最近、note株式会社が挙げた大きな取り組みとして、インサイトテクノロジーのデータマスキングソフトウェア「Insight Masking」を導入したことが注目を集めています。個人情報を適切に保護しつつ、生成AIを活用するための体制づくりが進められています。この取り組みは、多くの企業が直面する個人情報保護の課題への解決策となり得るでしょう。

導入の背景



note株式会社は、「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションを掲げており、その実現のためには新しい技術の積極的な活用が不可欠です。問い合わせ業務の効率化を目指す中で、生成AIの導入が検討されました。

しかし、noteの問い合わせフォームはユーザーが自由に文章を入力できるため、個人情報が含まれるリスクが常に存在します。実際、アカウント名や住所、クレジットカード情報まで、様々な個人情報が入力される可能性があります。このため、note社内では個人を特定可能な情報をAIに読み込ませることが禁じられており、個人情報保護とデータ活用の両立が大きな課題でした。

「Insight Masking」の選定理由



その課題を解決するために、noteは内製によるPythonを利用したマスキングなどを試行しましたが、実用的な結果には至りませんでした。そこで、AIとルールベースによって自動かつ高精度なマスキングが可能である「Insight Masking」の導入が決定されました。このマスキングソフトウェアは、情報漏洩防止のための強力なツールとなりました。

導入後の効果



「Insight Masking」の導入により、noteでは以下のような効果が期待されています。

1. 個人情報の保護とデータ活用の両立 :データを安全にマスキングすることで、生成AIによるデータ分析が可能になりました。
2. 月20時間以上かかっていたマスキング作業の時間削減 :手作業で行っていたマスキング作業がわずか数分で完了するようになりました。
3. 高精度な個人情報の検出 :フリーフォーマットのテキストでも、AIとルールベースの併用により高精度で個人情報を検出・マスキングできるようになりました。

さらに、専門スキルを持たないエンジニアでも即座に利用できる評価を受けており、業務の効率化が図られています。

note株式会社の見解



note株式会社のCSリーダー村岡俊介氏は、「Insight Masking」は問い合わせ内容に含まれる個人情報をほぼ完全にマスクできると述べ、その精度の高さに満足しています。また、AIでは検出できない部分はルールベースで補完することで、高度な個人情報のマスキングを実現しています。「このデータを活用し、サービスの改善にこれからも取り組んでいく」と語っています。

製品の特徴



「Insight Masking」は、自動で個人情報を検出し、高速で匿名化を行うためのデータマスキングツールです。大規模言語モデルに基づいた進化したマスキング技術を用いて、様々なテキストデータから個人情報を抽出し、高精度での秘匿化を実現します。データ漏洩のリスクを低減し、開発・分析作業の効率化を図るための理想的なソリューションです。

まとめ



データマスキングソフトウェア「Insight Masking」の導入は、note株式会社にとって重要な一歩となり、個人情報保護とデータ活用の両立を実現するための強力なツールが手に入ったと言えるでしょう。これにより、今後の業務におけるさらなる安全性が確保され、ユーザーにとっても安心してサービスを利用できる環境が整いつつあります。今後は他の領域での活用も模索しているとのことで、ますますの発展が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社インサイトテクノロジー
住所
東京都渋谷区恵比寿1-19-19恵比寿ビジネスタワー12階
電話番号
03-5475-1450

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