豆塚エリが看護学校3年生に特別講義を実施
2026年6月30日、別府市の保健センターにて、特定非営利活動法人こんぺいとう企画の理事長である詩人・エッセイストの豆塚エリが別府医師会立青山看護学校の3年生を対象に特別講義を行いました。この講義は、精神科実習を控えた学生たちに向け、豆塚自身の経験を基に「この生きづらい世界で共に生きるために」と題して実施されました。
講義の内容
豆塚は、精神的な困難を抱える人たちの声に耳を傾ける重要性について自身のバックグラウンドを交えながらお話ししました。彼女自身、16歳での自殺未遂によって頸髄損傷を負い、現在も車いす生活を送っています。そんな厳しい経験を踏まえ、困難を抱える人に対しては、表面的な解決策を急ぐのではなく、まずは丁寧に話を聞くことが肝要だと強調しました。
さらに、障害や生きづらさの要因はしばしば本人の努力不足ではなく、周囲の環境や社会の構造に起因することもあると指摘。言い換えれば、「生きづらさ」を伴う状態には多様な背景があるため、支援する側としてもその視点を持つことが不可欠です。
また、精神科医療において重要視される「回復」について、豆塚は「元通りになることではなく、自己を理解し、傷を抱えたままでも自分らしく生きていく旅である」と自身の哲学を語りました。この「終わりのない旅」を共に歩むことが大事だと力説しました。
自分自身を大切にすることの重要性
講義の締めくくりとして、豆塚は支援者側の心のケアの重要性についても触れました。「患者さんを大切にするのと同じくらい、まずは自分自身を大切にしてほしい」とのメッセージは、多くの学生の心に響いたことでしょう。支援を提供する側にも根深い問題や悩みがあることを理解し、完璧な支援は存在しないということを受け入れる姿勢が、長期的にはより良い支援へとつながると説明しました。
今回の講演の意義
この特別講義は、看護師を目指す学生たちにとって、精神的な支援が求められる現場における理解を深める貴重な機会となりました。困難を抱える人々に対してしっかりと耳を傾け、共に生きるための視点を持つことは、これからの看護に欠かせないスキルとなることでしょう。
講師プロフィール
豆塚エリは、1993年生まれ、愛媛県出身で大分県別府市在住。詩人やエッセイストとして活動する傍ら、人権や自殺予防の講演を行っています。自身の経験を生かし、多くの人々に力を与える存在へと成長しています。彼女の活動は、今後も多くの人々に勇気と共感をもたらすことでしょう。
最後に
この講義を通じて、学生たちは新たな視点を得ることができ、より深く「支え合うこと」の意義を感じると共に、自身の心のケアの重要性についても理解を深めました。これからの医療は、一人一人が抱える困難に寄り添う姿勢が求められる時代です。豆塚エリのメッセージが学生たちにどのような影響を与え、彼らが今後どのような看護師として成長していくのか、非常に楽しみです。