志賀町で始まった「園芸&憩いの場プロジェクト」
2025年5月、特定非営利活動法人LOVE EASTが石川県志賀町の仮設住宅に入居している皆さんを対象に始めた「園芸&憩いの場プロジェクト」。これは、震災前に畑作業を行っていた住民に再び土に触れる機会を提供することを目的としています。プロジェクトを通じて、住民の皆さんが自然と交流し、心の安定と生活リズムの再構築を図ることを目指しています。
震災後の新たな挑戦
LOVE EASTはこれまで、カラオケ大会や麻雀大会など、被災者支援を行ってきましたが、参加のハードルが高いと感じる方も多くいました。特に、震災前から家庭菜園に親しんでいた人々の中には、「体を動かす機会が減った」「土いじりをしたい」といった声が寄せられています。これを受けて、仮設住宅内に小さな畑の区画を設け、希望者に貸し出す取り組みを始めました。
共同作業で生まれた収穫の喜び
参加者は自由に野菜や花を育て、それを通じて収穫の楽しさを再発見しています。最近では収穫のタイミングでカラスの被害が発生するというハプニングもありましたが、住民同士で協力して網を張るなど、コミュニティの絆が深まりました。また、かわいい看板を作成し、お互いのスペースを分かりやすくする取り組みも行われています。
憩いの場としてのカフェ設置
プロジェクトは「園芸」だけでなく、住民同士が自然に会話を交わすきっかけとなる「憩いの場」の要素も重視しています。畑の周囲にはカフェが設置され、皆さんが集まる場所として機能しています。参加者からは「人と話すきっかけができた」「体を動かすことができて嬉しい」「土を触ると心が落ち着く」といったポジティブな声が上がっており、新しいコミュニティの芽が育ち始めています。
収穫祭の開催
そして、8月26日には富来第八団地で畑で育てた野菜を使ったバーベキュー形式の収穫祭が開催されます。これにより、畑を利用している方だけでなく、地域の皆さんが集まり交流できる機会を持つことができます。参加費は無料で、夏祭りのような雰囲気の中、かき氷なども提供される予定です。
未来への展望
LOVE EASTは、今後も「誰一人取り残さない支援」を目指して活動を続けていく所存です。現地の声に耳を傾けながら、被災地域の復興を支えていく努力を怠りません。支援活動の様子は、毎週インスタグラムでも発信されていますので、ぜひご覧ください。
LOVE EASTについて
LOVE EASTは、石川県能登地域で災害復興支援活動を行っているボランティア団体です。2011年に東北応援団として発足し、以来音楽やアートを通じて地域を支えてきました。今後も能登復興に向けて、また次の災害に備えて活動を続けていきます。支援の輪を広げるために、皆様のご協力をお願いいたします。