アニマルスピリッツがUnito社のシリーズDラウンドに投資
ベンチャーキャピタルのアニマルスピリッツ合同会社は、東京都に本社を置く株式会社UnitoのシリーズD資金調達ラウンドにてリード投資者として参加しました。アニマルスピリッツの活動は、2023年に入って以来21社に対する投資を実行するなど、急速な成長を見せています。
Unitoの事業構造
Unitoは自身の取り組みによって、暮らしのプラットフォーム「unito」を提供し、短期・中長期向けの住居提供モデル「リレント」を通じて新しい生活スタイルを提案しています。このモデルは「住む」と「泊まる」を結びつけるもので、家賃は実際に住んだ日数分のみ発生します。家にいない日には宿泊施設として利用可能というこの仕組みは、入居者に柔軟性と経済的自由を与えています。
ビジネスモデルの詳細
Unitoのビジネスモデルは、特許取得済みの「リレント」を中心に、プロパティマネジメントとブランド開発の三本柱で構成されています。この現代的な住居の提供方法は、物件オーナーには収益の最大化を、ユーザーには居住コストの最適化をもたらします。伝統的な不動産管理にテクノロジーを融合させ、効率化と柔軟性を実現している点が特徴です。
資金調達の背景
Unitoが進出している市場は賃貸、宿泊、コリビングの交差点にあり、日本の賃貸市場は約27兆円、宿泊市場は3.9兆円に達します。加えて、短期滞在型のコリビング市場は2027年には1兆円規模に成長すると予測されています。リモートワークの普及やミレニアル世代、Z世代のライフスタイルの変化から、柔軟性の高い住居が急速に望まれるようになっています。
Unitoの成長可能性
東京都内の賃貸マンション市場の総戸数は117万戸、平均賃料は8.1万円です。この市場で1%のシェア獲得が実現すれば、年間100億円の市場規模が期待できるという見込みです。また、建築コストの高騰により新規物件の供給が減少し、既存物件の効率的活用ニーズが高まっています。この背景もUnitoの成長を後押しする要因と言えるでしょう。
Unitoの価値と成果
Unitoの「unito」は、サービス開始から5年を迎えており、会員数は7.7万人を超え、113棟845室にまで拡大しています。また、訪日外国人による中長期滞在ニーズが高まる中、柔軟な住環境を提供する取り組みが多くの注目を集めています。これにより、利用者は革新的なライフスタイルを体験できる機会が増えています。
代表の思い
Unitoの近藤社長は、今回の資金調達によりアニマルスピリッツとともに未来に向けた新たな挑戦ができることを喜ばしく思っています。コロナ禍によってここ数年での住まいに対する価値観は大きく変わりつつあります。今後のフレキシブルリビング市場は新たな可能性を秘めており、それに寄与することを強く信じているとのことです。また、アニマルスピリッツの朝倉パートナーも、住まいの形が変化している中で、Unitoの「リレント」が新しい選択肢を提供し続けることに期待を寄せています。
まとめ
今後、アニマルスピリッツはシード期スタートアップから上場企業まで、異なるフェーズの企業経営に対して投資を行い、「未来の世代のために社会変革を推進する」ことを目指しています。