株式会社ispace(本社:東京都中央区)は、2026年3月期第3四半期の決算を2023年2月10日に発表し、ミッション6に関する最新の進捗も報告しました。ispaceは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金事業第二期において、高精度な月面着陸技術の実施機関として認定され、これに伴い新しいミッションの開発が始まりました。このミッションは、JAXAが開発したピンポイント着陸技術を活用し、民間のランダーを通じて商業化を図るもので、将来的には月面における多様なビジネスの基盤を築くことを目指しています。
また、欧州宇宙機関(ESA)との共同プロジェクトであるMAGPIEが実証段階に入り、最大で119億円の予算を確保しました。これにより、欧州初のローバーによる月面探査が現実のものとなるでしょう。しかし、今年度のプロジェクト収益の見通しは初期の約100億円から60億円に修正されました。この減少は、既存の契約からの収益が翌期以降に繰り越される等の理由によるもので、収益減と取引契約の喪失によるものではありません。
決算報告では、売上高は2743百万円と前年同期比で増加したものの、第3四半期での売上の計上遅延が影響を及ぼし、営業損益は6948百万円の赤字となりました。特に、ミッション3および4にかかる開発費用とエンジン開発の遅延が大きな要因となっています。はっきりした進捗が見られるミッション3では、顧客からの受け取りが予想よりも遅れたため、売上計上に遅延が発生しました。
ispaceは、現在、月面でのビジネスを活性化させるために、月探査用ローバーや小型月着陸船などの技術開発を進めています。2022年に行ったミッション1、2の成功は、これからの事業展開に大きな影響を与えるでしょう。2027年には、米国法人が主導するミッション3が予定されており、NASAのアルテミス計画への貢献が期待されます。
代表取締役の袴田武史氏は、今回の成果を踏まえ、今後の開発状況に関する情報を定期的に提供していくことを表明しています。ispaceのビジョン「Expand our planet. Expand our future.」のもと、持続可能な宇宙開発に向けた挑戦を続けています。