77歳の経営者が挑む、事業承継の新たな理論
経営者の藤井薫氏(77)は、事業承継の難しさに直面する企業や家庭の多くが抱える課題を、独自の視点から解明し、新しいアプローチを提案しています。彼の経験から導き出された「根っ子」という心理的要因が、事業承継の失敗を引き起こす根本的な問題であるといいます。
親子間の無意識の価値観
藤井氏は、自身の経営キャリアの中で、息子たちとの関係において多くの苦しみを感じてきました。特に「親からの愛情の記憶」が、事業承継や相続問題に大きな影響を与えることを実体験として認識しています。所謂「俺のようになれ」と「父のようにはなれない」という親子の衝突は、経済的な課題にとどまらず、心理的な問題が複雑に絡み合っているのです。
藤井氏は、これまでの約50年にわたる経営において、親子間に生じるこの「根っ子」の対立が、事業や家庭の持続可能性を脅かすことが多かったと述べています。
新しいアプローチと具体策
藤井氏は、「根っこ心理学研究所」の設立を含む新たなプロジェクトを進めています。その第一歩として、書籍出版とコミュニティ設立のためのクラウドファンディングを、2025年9月8日から開始します。このプロジェクトでは、「3つの処方箋」を通じて問題の解決を目指します。
知る道具
まずは、書籍『なぜ、あなたの努力は報われないのか?』や、実践的な「根っこ分析シート」を作成し、各自が無意識に抱える価値観を可視化することで、自己理解を深める手助けをします。
繋がる場所
次に、全国的なコミュニティ「根っ子の会」を設立し、参加者同士が対話を通じて問題を共有し、解決の手がかりを見つける場所を提供します。
未来を創る羅針盤
さらに将来的には、「根っこ心理学研究所」を設立し、脳科学やAIを用いて個人の才能や性格の分析を行い、「人生の取扱説明書」を作成することを目指します。
クラウドファンディングの概要
藤井氏のプロジェクト名は「77歳、初めて息子に謝った。50年の後悔の全てを注ぐ家族の絆を取り戻す一冊」です。目標金額は500万円で、特典として企業向けの特別講演やコンサルティングプログラムも用意されています。
発起人・藤井薫氏の思い
藤井氏は、「企業内のコミュニケーションやイノベーションの停滞は、根底には経営者と従業員の“根っこ”のすれ違いがある」とし、この取り組みを単なる精神論にとどめず、日本の社会の生産性向上に寄与するべく活動を進めていく意向を示しました。
株式会社恋里村の概要
藤井氏が代表を務める「株式会社恋里村」は、香川県坂出市に拠点を置き、出版や教育事業を行っています。この企業は、藤井氏の考え方を基にしたプロジェクトの実施に向けて活発な活動を展開しています。