Craif株式会社が、第65回日本人間ドック・予防医療学会において、膵がんの早期発見に向けた新しい検査法を発表しました。
この研究は、慶応義塾大学の加藤容崇医師らとの共同成果であり、尿中マイクロRNAを活用した無侵襲のリキッドバイオプシー技術の開発を目指しています。膵がんは、全世界で最も死亡率が高く、その5年生存率はわずか12%です。早期発見が難しく、ほとんどの患者が進行した段階で診断されるため、手術治療を受けられるのは全体の20%未満という厳しい現状があります。
この検査法は、尿中のマイクロRNAの特性に着目しており、腫瘍から放出されるマイクロRNAと類似の性質を持つことが分かりました。これらのマイクロRNAは、膵がんのシグナルや腫瘍周辺の環境とも関連し、機械学習解析を用いて高い精度で健康な人と膵がん患者を区別することが可能です。これにより、簡単に行えるタイプの検査として、体に負担をかけることがなく、次世代のスクリーニング方法としての期待が寄せられています。
この研究成果は、今まで膵がんを早期に高精度でスクリーニングすることが難しかった現状を変える可能性を秘めています。今後もCraifは、がん予防や早期発見へ向けた取り組みを進め、「人々が天寿を全うする社会の実現」に向けて貢献していくとしています。
「第65回日本人間ドック・予防医療学会」は、2024年9月6日から7日の間、パシフィコ横浜にて開催予定です。この学会では、最新の医療技術や研究成果が発表される機会となります。詳しい情報や参加方法については、公式ホームページをご覧ください。
Craifは名古屋大学発のベンチャー企業で、2018年から病気関連の生体物質を高精度で検出する技術「NANO IP®︎」を基盤に、がんの早期発見や個別化医療に向けた研究・開発を行っています。また、同社はこの技術を用いた「マイシグナル®︎シリーズ」の提供も行っており、がんリスク検査に関連するサービスを拡充しています。
関心のある方は、Craifの最新の技術やビジョンを紹介した短編動画もぜひご覧になってください。医療の未来を切り開くCraifの挑戦に、ぜひご注目ください。