太陽生命、給付金支払査定業務に生成AIを導入
太陽生命保険株式会社(以下、太陽生命)は、2027年から、生成AIを活用した給付金支払査定業務を本格的に運用開始することを発表しました。このプロジェクトは、日本IBMとの共同開発によるもので、年間約50万件の査定業務を対象にしています。主な目的は、査定業務の効率化を実現し、担当者がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることです。
1. 背景
太陽生命では、保険金給付金の支払査定を行っており、そのプロセスではお客様からの請求情報を基に、複数の担当者による確認を経て正確なお支払いが実現されています。しかし、年間50万件にも上る請求に対して、効率的に査定を行う必要があり、そこで生成AIの導入が決まったのです。
2. 本取り組みの概要
このプロジェクトでは、太陽生命が全体統括を行い、査定に必要な約720のルールを洗い出し、その分析を基に業務の効率化を図ります。日本IBMの先端技術を利用し、査定基準の透明性を高めつつ、業務の自動化を目指します。具体的には、以下の2つの技術が用いられます。
(1)支払査定業務の自動化・高度化
- - ルールエンジン: IBM Operational Decision Managerを活用し、定型的な査定業務を自動判定。
- - 生成AI: IBM watsonxを使い、非定型業務や診断書の内容を理解し、担当者の判断を支援します。
このルールエンジンと生成AIの組み合わせによって、業務の自動化が可能となり、査定の正確性も高まります。
(2)新旧業務フローの比較
新しい業務フローは、従来のプロセスに比べて業務時間の大幅な削減を実現し、担当者が顧客対応に注力する環境を整えます。
3. 期待される効果
今回の取り組みにより、以下のような効果が期待されています。
- - 約60名の査定担当者の業務時間を4割以上削減
- - より付加価値の高い業務に集中できる環境の実現
- - 給付金等の支払いにおける確実性と迅速性の向上
4. 企業の声
太陽生命の中村修一取締役は、「このプロジェクトは、これまでのデジタル化の延長線上に位置します。現場目線で技術を組み合わせ、有効なシステムを構築していくことが目標です。」とコメントしています。
日本IBMの塚脇和生常務執行役員も、このプロジェクトの先進性を強調し、「生成AIとルールエンジンを組み合わせることで、保険業界の信頼性と正確性が向上し、業務の効率化も果たせる」と語りました。
まとめ
太陽生命のこの取り組みは、保険業界におけるデジタル変革の一環として、査定業務の効率を飛躍的に向上させることが期待されています。今後も保険会社におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展が見込まれ、顧客サービスの向上に寄与することでしょう。