山梨県丹波山村がサントネージュワイン株式会社と共同で開発を進めてきた、丹波山村産のミズナラの木樽で熟成させたウイスキー「丹波山」が完成しました。7月11日から道の駅たばやまで先行販売が開始され、注目を集めています。
「丹波山」は、ピュアモルトとブレンデッドの2種類がラインナップされています。ピュアモルトは、701本限定で、価格は税込5,500円。ブレンデッドは、1,980本限定で、価格は税込3,300円です。どちらも、丹波山村産ミズナラの木樽で熟成された、こだわりのウイスキーとなっています。
丹波山村では、かつて木材として活用されてきたミズナラが、林業従事者の高齢化などで放置されている状況がありました。村役場の職員の発案で、村産材からワイン樽を作ろうという構想が生まれ、2年以上かけて事業化されました。2021年には、村の山から切り出したミズナラの木を使って、17個の木樽が完成しました。
その後、2022年には、奥野田葡萄酒醸造株式会社とのコラボレーションにより、「丹波山ワイン シャルドネ」がリリースされました。このワインのリリースをきっかけに、サントネージュワイン株式会社から連携の打診があり、ウイスキー開発がスタートしました。
「丹波山」ウイスキーは、9個の樽のうち、2個にはスコッチの原酒、7個にはグレーンモルト(ブレンド)の原酒が熟成されています。2023年12月には、ミズナラ樽で熟成させた白ワインも完成しており、丹波山村産のミズナラは、ワインからウイスキーまで、幅広い酒造りに活用されています。
「丹波山」ウイスキーは、丹波山村の豊かな自然と伝統技術が融合した、まさに「地酒」と言えるでしょう。村の活性化に貢献するとともに、地域資源の新たな活用方法を示す、今後の展開にも期待が高まります。