HPVワクチンの新研究
2026-01-23 16:10:52

HPVワクチンの安全性を裏付ける新たな研究結果

HPVワクチンの安全性を裏付ける新たな研究結果



先日、近畿大学の研究グループが、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに対する懸念を覆す重要な研究成果を発表しました。特に、これまでHPVワクチンが神経症状や自己免疫反応の原因とされてきた「分子相同性仮説」に対して、コンピュータ解析を用いた検証により、その根拠を否定したのです。

研究の背景


子宮頸がんは、HPVの持続感染が主要因であり、毎年多くの命が危険にさらされています。ワクチン接種の効果は多数の研究によって確認されており、WHOもその安全性と有効性を支持しています。しかし、日本では2013年以降、HPVワクチン接種後に報告された神経症状や自己免疫反応の懸念により、接種率が大幅に低下しました。この懸念を支える一つの理論が「分子相同性仮説」であり、これはワクチン抗原がヒトタンパク質に類似しているため自己免疫反応を引き起こす可能性があるというものです。

研究の目的


近畿大学の松村教授と角田教授を中心とする研究グループは、これまでの主張を科学的に再検証することを目的としました。同じ分析手法を用い、HPVワクチン抗原とヒトタンパク質間の分子相同性を詳細に比較しました。

研究結果


研究の結果、HPVワクチンの主成分であるHPV16 L1タンパク質に関連する22種類のエピトープを調査した結果、ヒトタンパク質との間で自己免疫反応を引き起こす可能性のある分子相同性が存在しないことが確認されました。特に、短い配列の偶然の一致は見られたものの、それは他のウイルス抗原や無作為に生成された配列でも観察されるとのことです。これは免疫学的には意味のない偶然であるため、ワクチンの安全性を裏付ける根拠にはならないとされています。

研究結果の意義


この研究は、HPVワクチンに対する科学的な不安を解消するための重要な一歩です。分子相同性仮説が支持されないことを示すことで、HPVワクチンの安全性についての新たな理解を促進し、今後の接種率向上につながることが期待されています。

論文の発表


本研究の詳細は、2026年1月8日付で“International Journal of Clinical Oncology”に掲載される予定です。研究グループは、分子相同性仮説を否定することにより、ワクチンの正しい理解を促進する一助となることを目指しています。

研究者のコメント


松村謙臣教授は、「我々の研究により、HPVワクチンと神経症状の関連性が科学的に証明されないことが明らかになりました。これがワクチンに関する誤解を解く助けとなれば幸いです」とコメントしています。

このような研究結果は、HPVワクチンに対する正しい理解を促し、今後の接種率向上に寄与することが期待されます。

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