四国大学は、2026年4月に「デジタル創生学部デジタル創生学科(仮称)」を設置することを発表しました。この学部設置は、国が令和4年度に新設した「大学・高専機能強化支援事業」の助成を活用し、デジタル・グリーン等の特定成長分野をけん引する高度専門人材育成を目的としています。
四国大学が育成する人材像は、「情報科学と経済・経営的思考を併せ持ち、最新デジタル技術やICTを活用して社会の課題解決や地域の活性化に貢献できる『実践的デジタル人材』」です。
設置の背景には、徳島県の地域課題である「若年層の県外流出」と「デジタル分野人材不足」があります。徳島県は転出超過で、特に15~24歳の転出数が多く、高等教育機関への進学時と就職時に県外へと人口が流出している状況です。また、徳島経済界では、ICTやAI、データサイエンスを有効活用できる人材が不足しています。
四国大学は、県内出身者の割合が高く、卒業生の多くが県内で就職していることから、地域に根ざした人材育成機関として、デジタル創生学部を通じて地域課題の解決に貢献したいと考えています。
デジタル創生学部では、文理融合の実践型教育を実施し、最新のデジタル関連施設・設備を整備する予定です。AI・情報システム、デジタルイノベーション、メディアデザインに関する科目群を設け、学生は興味や関心に合わせて各科目群を横断的に学修できます。
4年間の教育課程では、「基礎力と応用技能の確実な修得」「課題解決に挑む創造的な実践」「外部機関と連携した社会実装の経験」を重視します。これらを通して、プログラマー、システムエンジニア、データサイエンティスト、公務員、教諭、映像クリエータ、Webデザイナーなど、様々な業界で活躍できる人材育成を目指しています。
四国大学学長、松重和美氏は、「デジタル創生学部を卒業したデジタル人材は、情報システム業界のみならず、製造業やサービス業、インフラ、農林漁業など、多岐にわたる業界で活躍することが見込まれます。国、県や市町村、県内外の高校、地元経済界などの学外諸機関との連携により、実践的な知識や技術を修得できる授業やフィールドワークを実施し、地域社会および経済に貢献できる人材を育成して参ります。」とコメントしています。
四国大学は、デジタル創生学部を通じて、地域課題の解決に貢献するとともに、学生たちが夢を叶えるための学びを提供することで、地域社会の発展に貢献していくことを目指しています。