LPI-Japanが発表した新認定制度でLinux技術者のスキル向上を支援

LPI-Japanが新たなLinux技術者認定を発表

特定非営利活動法人LPI-Japanは、2025年12月1日から新たに『LinuCレベル3 プラットフォームスペシャリスト』および『LinuCレベル3 セキュリティスペシャリスト』を提供開始すると発表しました。この新しい認定制度は、エンタープライズシステム構築に必要な高度な技術力を持つIT人材育成を目的としています。

新認定制度の概要

この新しい認定制度は、クラウドやDXの進展に伴い、IT人材のスキル向上が求められる中で設計されました。新たに設けられるLinuCレベル3の認定は、技術者が基礎からシステム全体の設計・運用まで段階的にスキルを身に付けるための体系を整えています。これまでの最高位認定は『LinuCシステムアーキテクト』と呼ばれていましたが、今後は『LinuCレベル4 システムアーキテクト』と改称されます。

保有者が求められるスキルは、プラットフォームの構築やセキュリティ対策といった重要なもので、これにより企業は競争力強化を図ることができるでしょう。新認定の試験予約は2025年11月4日から開始され、全国のテストセンターおよびオンラインで受験可能となります。

プラットフォームスペシャリストとセキュリティスペシャリストの詳細

プラットフォームスペシャリスト

プラットフォームスペシャリストの資格は、クラウド時代に即したビジネスの持続的な成長のために必要なスキルを認定。このスペシャリストは、柔軟なインフラと高可用性を兼ね備えたシステムを構築・運用できる能力が求められます。具体的には、仮想化やコンテナ、冗長化、自動化技術の知識が必要です。

セキュリティスペシャリスト

一方で、セキュリティスペシャリストは、システムのセキュリティを強化し、現代のリスクに立ち向かうための専門家としてのスキルを認定されます。システム内の各層でのセキュリティ実装や、セキュリティインシデントの予防・検知能力が求められ、企業の情報資産を守る役割が期待されています。

新たな試験体系で求められるITスキル

新認定制度は、ITスキル標準（ITSS）に準拠しており、LinuCレベル3で証明されるスキルには、仮想化技術を駆使したプラットフォーム構築や、堅牢なセキュリティ環境の設計といった専門的な能力が含まれます。

実施の背景と今後の展望

本制度の設計は、IT分野のニーズの変化を受けたものです。クラウド環境でのシステム運用は多様化しており、高度なスキルを持つ人材の育成が求められています。LPI-Japanは年間5,000人のLinuCレベル3認定者を輩出することを目指し、学習環境の整備や上級技術者の育成に貢献していく方針です。これにより、IT技術者のキャリアアップと企業の競争力強化へと繋がることが期待されています。