BioPhase 8800システムの画期的な改良
マサチューセッツ州マールボロから、ライフサイエンス分析テクノロジーのリーダーとして知られるSCIEXが、新型のBioPhase 8800システムに新たにネイティブ蛍光検出技術を搭載したと発表しました。医薬品の開発では、安全性と有効性を確保するために、タンパク質の純度や断片化、凝集、翻訳後修飾などの重要な品質特性を正確に評価し、継続的にモニタリングする必要があります。これに伴い、科学者たちは、CE-SDSやcIEFのようなアッセイを使用し、医薬品の開発プロセス全体での品質評価を自動化しています。
ネイティブ蛍光検出の導入
新たに追加されたネイティブ蛍光検出技術は、これらのアッセイの信頼性を向上させ、より精密なデータを提供します。結果として、医薬品パイプラインの早期開発が促進されるのです。この技術には、いくつかの重要な利点があります。
- - ノイズの低減:バックグラウンドを削減し、ピークをはっきりと表示できます。これにより、より高い信号強度と安定したベースラインが維持されます。
- - データ分析の加速:安定したベースラインは、高速かつ正確なピーク統合を可能にし、結果を迅速に得ることができます。
- - 簡素化されたサンプル処理:ネイティブ検出技術によりタンパク質のラベル化が不要になります。これが、サンプルの前処理を大幅に簡略化します。
- - 感度の向上:CE-SDSおよびcIEFアッセイの感度が最大10倍も向上することが期待されています。
迅速な分析の重要性
SCIEXの製品管理部門副社長Jose Castro-Perez氏は、「お客様から、限られた試料を持ち、厳しいスケジュールで大規模なサンプルセットを管理するのが難しいという声を頻繁に聞いています。BioPhase 8800システムのネイティブ蛍光検出は、迅速かつ正確な分析を提供して、この問題に対処します。新たな不純物ピークや低濃度の化合物の特定において、その顕著な時間節約と精度向上、信頼性の向上を既に実現しています。」とコメントしています。
CE Pharmでの発表
この新技術は、2025年9月8日に開催されるCE Pharmのセッションで発表される予定です。特に、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.とSanofiがそれぞれのセッションで発表を行います。
- - Teva Pharmaceutical Industries Ltd.による報告:Advancement of capillary gel electrophoresis through the use of native fluorescence detection
- - Sanofiによる報告:Label-free native fluorescence for high-sensitivity protein analysis using a multi-capillary electrophoresis system
この機会に、SCIEXのブースを訪れて、BioPhase 8800システムについて更に深く学んでみてはいかがでしょう。
SCIEXの歴史とビジョン
SCIEXは、50年以上にわたり、定量および特性評価における最も重要な課題を解決してきた企業です。1981年には、世界初のトリプル四重極装置を商業化し、その後も生命に影響を与えるような研究や成果を支える技術を開発し続けています。人間の健康に貢献するため、精密な科学の力に依存しています。
また、SCIEXはダナハーグループの一員であり、業界をリードするサイエンス・テクノロジーのソリューションを提供しています。これにより、ライフサイエンスの専門家が信頼できる答えを得られる基盤を提供することが可能となっているのです。これからも、SCIEXは進化を続け、医薬品開発における革新をもたらしていくことでしょう。
詳しい情報は、
SCIEX公式サイトをぜひご覧ください。