ウィーン万博150周年
2023-02-15 09:30:02
ウィーン万国博覧会150周年を祝う特別な年、文化と技術の結びつき
ウィーン万国博覧会150周年を祝う特別な年
2023年は、ウィーン万国博覧会の開催から150年を迎える特別な年です。この万博は1873年に開催され、当時の技術や文化の発展を象徴するものでした。その記念すべき年を祝い、ウィーンでは様々な記念事業やイベントが計画されています。
ウィーン万博の歴史
ウィーン万博は、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の治世25周年を祝うために開催され、世界で5番目、ドイツ語圏では初の万博となりました。テーマは「文化と教育」で、約35か国が参加し、726万人もの来場者を集めるという大盛況でした。会場となったプラター公園には、2万7000人収容可能な産業パビリオン「ロトゥンデ」が設けられ、他にも約200棟の建物が立ち並びました。これにより、ウィーンは国際都市としての地位を確立し、近代化の一歩を踏み出しました。
都市インフラの発展
万博の開催に先立ち、ウィーンでは上下水道や鉄道網、宿泊施設の整備が行われました。特に1873年に開通した第一アルプス湧水水道は、今でもウィーンの水道水の品質を支えており、その清浄な水は市民の生活を豊かにしています。このような都市インフラの拡充が、ウィーンの高い生活の質に寄与しているのです。
日本の影響
万博に参加した国々の中でも、日本は特に注目を浴びました。明治政府にとって、ウィーン万博は新生国家として技術力をアピールする絶好の機会でした。美術工芸品に加えて、名古屋城の金のシャチホコや鎌倉大仏の模型など、日本の文化を紹介する展示が多く、これが欧州の美術界に大きな影響を与えました。特に、日本庭園の造成には多くの話題が集まり、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃エリザベートが反り橋の渡り初めを行ったことでも知られています。
2023年の特別な催し
今年、ウィーンでは「ビジョンと門出」というテーマのもとに、ウィーン万博150周年を振り返る各種の記念事業が実施されます。ウィーン産業技術博物館では、女性の労働環境を見える化した「Women at Work -ウィーン万博女性館150年」展が開催されるほか、歴史的な展示物に関するガイドツアーも行われます。また、ЕНК応用美術博物館では、ウィーン万博を契機に名声を得たクリスタルブランドの回顧展も予定されています。
「ロトゥンデ」の復元
さらに、伝説的なパビリオン「ロトゥンデ」が再現され、プラター公園に新たなエンターテインメント施設として登場します。この場所では、360度パノラマの巨大アートの上映が行われる予定で、訪れる人々に新たな文化体験を提供します。
ウィーン万博150周年は、過去の偉業を振り返るだけでなく、現代のウィーンがどのように栄えているかを見つめる良い機会でもあります。この機会にぜひ、ウィーンを訪れ、文化と技術が融合する街の魅力を体感してみてはいかがでしょうか。
会社情報
- 会社名
-
ウィーン市観光局
- 住所
- 東京都港区元麻布3-12-3大江ビル2階
- 電話番号
-