新たな歴史の扉を開く「軍艦島デジタルミュージアム」
本日、2023年9月17日、長崎市に「軍艦島デジタルミュージアム」がグランドオープンしました。このミュージアムは、かつて炭鉱として栄華を極めた「軍艦島」への上陸を、最新のデジタル技術を駆使して疑似体験できる革新的な施設です。
「軍艦島」として知られる端島は、2015年に世界文化遺産に登録され、日本の近代化を支えた重要な場所です。しかし、1974年に無人島となり、その後は自然の猛威によって風化が進行。上陸ツアーは非常に人気で、年末まで予約が取れない状況です。さらに、実際の見学可能な区域は限られており、数多くの歴史的価値を持つ炭鉱の全貌を目にすることは困難です。
ミュージアムの魅力
「軍艦島デジタルミュージアム」では、実際の軍艦島の状況では味わえない体験を提供します。再現されたのは、廃墟としての姿ではなく、活気に満ちた往年の島の文化、生活、さらには海底炭鉱の実態です。特に注目すべきは、デジタル技術を用いて展開される以下の展示内容です。
1. 映像ギャラリー
UAV(無人飛行体)による最新の空撮映像を基に、軍艦島の現在の姿を3Dモデリングで再現し、上陸ツアーでは味わえない新たな視点を提供します。
2. 65号棟の暮らし
日本初の鉄筋コンクリートアパートである65号棟を再現し、317戸を有するその一室の様子を観覧できるコーナー。ここでは、当時の生活を肌で感じることができます。
3. 採炭現場への道
海底にある広大な採炭現場への道をデジタル化。実際にケージやトロッコに乗っているかのような体験ができ、炭鉱の奥深い世界を探求します。
4. 軍艦島シンフォニー
全長30メートルの壁面にプロジェクションマッピングで映像を映し出し、当時の島の雰囲気を体感できます。これにより、視覚的にも軍艦島の魂を感じることが可能です。
5. 軍艦島の謎
タッチパネルを使用した展示で、軍艦島に隠されたさまざまな世界一や日本一を楽しく学べるコーナー。島の多様な側面に触れることができます。
6. 軍艦島の表情
プロジェクションマッピングで軍艦島で暮らした人々の表情に焦点を当て、彼らの豊かでユニークな生活を体験します。
7. シマノリズム
1/150サイズの軍艦島のジオラマと映像を通じて、賑わいや祭りの様子を再現。活気ある軍艦島の情景を覗くことができます。
8. Wonder Island
新進気鋭の日本画家・絹谷香菜子氏による、水墨画と映像のコラボレーション展示は必見。軍艦島の石炭を使用した幻想的な作品が並びます。
ミュージアムの基本情報
「軍艦島デジタルミュージアム」は年中無休で、開館時間は9:00から20:00。入場料は一般1,800円、中高生1,500円、小学生800円、幼児500円(3歳未満は無料)となっており、長崎市在住者には特別割引も用意されています。
また、住所は長崎県長崎市松が枝町5-6で、詳しい情報は公式ウェブサイト(
gdm.nagasaki.jp)で確認できます。
この新しいミュージアムで、古き良き日本のノスタルジーや炭鉱で従事した人々の姿を感じる時間をお過ごしください。