広告ガイドラインとジェンダー平等
2022-07-22 16:00:05
日本版広告ガイドラインで進めるジェンダー平等の社会への第一歩
日本版広告ガイドラインの発表とその背景
最近、一般社団法人パートナーシップ協会は、特に性に関する表現に対しての広告ガイドラインを策定し、無料で提供することを発表しました。このガイドラインは、男女の性差や固定概念を助長する広告に対する不快感の高まりを受けたものであり、具体的にどのような内容なのか、そしてなぜ今このような取り組みが必要とされているのか、深掘りしてみます。
世界の流れと日本の現状
国際的に見れば、広告業界で「ジェンダー平等」を求める基準が徐々に整いつつあります。特にカンヌライオンズ国際広告祭などでは、ジェンダーに関する規制が設けられ、世界共通の基準が形成されています。一方で、日本における広告審査基準は未整備であり、具体的な「ジェンダー平等」の基準は存在しません。これに対して、調査によると、日本国内で性に関する広告に不快感を感じる人は、男性で約30%、女性で約40%に達しています。この結果からも、性の固定概念を助長する広告に対する要望が高まっていることが分かります。
アンケート結果から見る日本のジェンダー意識
一般社団法人パートナーシップ協会は、2022年に実施した調査によると、性の固定概念を助長する広告規制が必要だと感じている人が50%以上でした。さらに、調査結果からは、女性だけでなく、男性の中にも不快に思う人がいる一方で、全く気にしない人もいることが判明しました。これは性の固定観念に対する問題が、性別を超えた普遍的なものであることを示しています。ジェンダーに関する問題は、誰にとっても重要なテーマであると言えます。
広告ガイドラインの概要
今回のガイドラインは、海外の事例や日本の法律を参考にして独自に策定されています。特に、男女雇用機会均等法や児童ポルノ法などを基に、過去の広告規制法において不適切な表現に焦点を当てています。このガイドラインは、企業やメディアが今後の広告戦略を立てる際の指針となることを目指しています。実際に使用されているイラストは、過去の実話に基づいており、具体例をもとに理解しやすい形で提供されています。
社会に求められる意識の変化
ジェンダー問題は、性に関する誤った情報が引き金となり、性加害や自殺といった深刻な問題を引き起こす可能性があります。このため、全ての人が自身の意見や価値観を見つめ直し、意識を高めることが必要です。特に現在、日本では知識や意識の不足が指摘されており、まずは海外の成功事例を参考にすることで、社会全体の意識を向上させる必要があります。
結びに
一般社団法人パートナーシップ協会が発表した広告ガイドラインは、ジェンダー平等に向けた重要な一歩と位置付けられます。広告を通じて伝えられるメッセージがどれほど社会に影響を与えるかを考慮すると、このガイドラインの意義が見えてきます。企業やメディアはこのガイドラインを活用し、広告表現の見直しを進めることで、より公平な社会の実現につながるでしょう。これからの日本における広告業界において、ジェンダー平等を如何に実現していくのか、今後の取り組みに注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人パートナーシップ協会
- 住所
- 渋谷区神宮前6-23-4-2階
- 電話番号
-
03-6775-9493