横浜市水道局が水道スマートメーターを導入
横浜市水道局と東京電力パワーグリッド株式会社は、さらなる利便性の向上を目指して、令和7年10月から新しい水道スマートメーターの導入に取り組むことを発表しました。このプロジェクトは、政令市の中では最大規模のものであり、地域の水道インフラを一新することを目指しています。
スマートメーター導入の背景
従来、水道の使用量は検針員が現地を訪れて目視で確認していましたが、これには多くの時間と人手が必要です。そこで、スマートメーターを導入することで、遠隔で自動的に水道の使用量を取得することが可能となります。これにより、検針に要するコストを削減し、より効率的なサービスを提供できるようになります。
共同検針の概要
共同検針では、既に導入されている電力通信ネットワークを利用し、以下の2点を中心に技術検証を行います:
1.
通信コストの低減: どのようにコストを低く抑えながら、効果的にデータを取得できるかを検証します。
2.
通信の安定性: 様々な環境条件下での通信が安定するかどうかを確認するための実験も行います。
実施場所と戸数
今回の試験では、約1,000戸に対してスマートメーターを設置する計画です。具体的には、保土ケ谷区、市営住宅の一部を含む様々なタイプの住宅や店舗、共同住宅が対象となります。これにより、大規模なデータ収集と分析が可能になります。
導入スケジュール
この共同検針は令和7年10月から始まります。これに先立って、水道メーターの取替え作業が行われ、自動検針がスタートします。ただし、導入初期の一定期間は、従来の人による測定も併用して行います。これにより、切り替えに伴う不安を軽減できるよう配慮がなされます。
今後の展望
スマートメーター導入の大きな課題の一つがコストの問題です。横浜市だけではなく、東京都、大阪市など、他の都市とも連携して、仕様の共通化を目指します。これにより、全国的な普及が促進され、結果としてコストの低減が期待されます。
水道スマートメーターのメリット
水道スマートメーターの導入には多くの利点があります。例えば、遠隔での測定により、検針士が現地へ訪れる必要がなくなり、業務効率化が図れるほか、リアルタイムでの使用量把握が可能になります。これにより、無駄な水の使用を減らせる効果も見込まれています。
水道スマートメーターの先駆け
横浜市では、かねてより水道スマートメーターに関する取り組みを行っており、既に緑区十日市場町で、携帯キャリアを利用した技術的な検証を実施しています。そして、この検証により、自動検針の安定性が確認されています。今後は、この成果を基にさらに技術を進化させていく予定です。
お問い合わせ
この取り組みに関しての詳細は、横浜市水道局経営企画課の大塚将文担当課長までお問い合わせください(Tel: 045-671-4886)。