近年、デジタル化が進む中で、観光や商業施設における利用者の利便性向上を目指す多言語対応のAIガイドサービスが注目されています。特に、大阪市を拠点とする株式会社Meta Osakaと、東京の株式会社Mawariが共同で開発した次世代のAIガイドは、その革新性から期待が高まっています。
Meta Osakaは「大阪を『世界一おもろい都市(まち)』にする」というビジョンのもと、デジタル技術を駆使したサービスやデジタルコンテンツの開発を行っています。Mawariは、次世代の空間コンピューティングを支える分散型インフラ「Mawari Network」を基盤に、高解像度の3Dコンテンツをリアルタイムで配信する技術を提供しています。両社はこの素晴らしい技術を融合させ、観光促進や地域活性化を目指してAIガイドの開発に取り組んでいます。
このAIガイドは、独自に開発された高解像度デジタルヒューマンを用いて、多言語対応のリアルタイム自動応答機能を実現。具体的な導入先として、交通機関や商業施設、観光スポットが挙げられ、2025年春からの展開が計画されています。その足がかりとして、南海なんば駅直結の商業施設「なんばパークス」にある「eスタジアムなんば本店」内にデモンストレーションコーナーを設置し、来場者に体験してもらう予定です。また、EXPO2025大阪・関西万博でも実演され、将来のデジタル技術の可能性を紹介する場となるでしょう。
さらに、Mawariが構築した「Mawari Network」は、分散型インフラと呼ばれる新しい仕組みを導入しています。これにより、多くの利用者がノードに参加し、ネットワークを壮大に成長させ、次世代技術を発展させることが期待されています。AIガイドは、このネットワークを基にしており、多言語対応の新たな観光体験を可能にします。これにより、特にEXPO2025を契機に、関西エリアにおけるインバウンド効果が見込まれています。
Mawariは、2017年に渋谷で設立され、空間コンピューティングの新しいスタンダードを確立することを目指しています。グローバルなネットワークにより没入型コンテンツをリアルタイムで配信し、 XR (拡張現実)を最適化して世界中の利用者に忘れられない体験を提供しています。実際、すでにさまざまなプロジェクトで「バーチャルファッションショー」や「バーチャルライブ」といった試みを進めており、次世代の空間インターネットを拡張し続けています。
Meta OsakaとMawariが手掛けるこのAIガイドプロジェクトは、単なる観光案内だけでなく、地域の課題解決や経済活性化への貢献も視野に入れています。AIガイドが実現する未来のデジタル体験が、どのように地域の魅力を引き出していくのか、ますます興味が高まることでしょう。今後も両社の取り組みから目が離せません。