開発の革新を目指すfabrixとその背景
近年、ソフトウェア開発の分野では、ノーコードやローコード開発ツールの導入が進んでおり、特にバックエンドシステムの開発効率が大幅に向上しています。しかし、エンタープライズリソースプランニング(ERP)アプリケーションのユーザーインターフェース(UI)設計は非常に複雑で、開発に多大なリソースと時間を要する課題を抱えています。このような状況において、Tailor Technologiesは「Schema-Driven UI(SDUI)」という新たなアプローチを提案し、その実現に向けてfabrixを開発しました。
fabrixは、GraphQLの特性を活かし、業務アプリケーションのフォーム入力画面やデータテーブルなどを動的に生成することができる優れたライブラリです。これにより、開発者は必要なクエリをGraphQLスキーマに基づいて定義するだけで、視覚的なUIの設計が可能になります。これにより、企業は開発リソースをより重要な業務に集中させることができ、コストと時間の削減が実現するのです。
直感的な開発環境の提供
fabrixは、ユーザーが視覚的にコンポーネントを配置できる専用のVisual Editorを搭載しており、直感的にUIをデザイン可能です。このエディタを利用することで、フロントエンドの専門知識がなくても、高度なデザインが実現できます。ユーザーは簡単に洗練されたUIを構築することができるため、開発のハードルが大幅に下がります。
さらに、fabrix Editorには自然言語でGraphQLクエリを作成できるChat AI機能もあります。この機能により、専門的な知識を持たないユーザーでも、高度なクエリを簡単に生成できるため、より柔軟なUI開発が実現します。
fabrixの将来展望とTailor Technologiesの理念
Tailor Technologiesは、fabrixを通じてERPアプリケーションのUI開発に革命をもたらすことを目指しています。今後は新たなUIコンポーネントの追加や、他のHeadlessプラットフォームとの互換性向上に向けた計画が進んでいます。また、持続的なアップデートや新機能の追加も行い、開発者コミュニティの声を積極的に反映させる方針です。
Tailor Technologies, Inc. について
設立からわずか2年でTailor Technologiesは、業務ソフトウェアの開発を飛躍的に加速するプラットフォーム「Tailor Platform」を展開し、多くの企業に高い評価を受けています。代表取締役の柴田陽氏は、東京大学卒業後にマッキンゼーでキャリアを積み、数々のヒットアプリを手掛けた経験を持つ人物です。また共同創業者の高橋三徳氏は、多数の企業でのエンジニア経験を経て、業界における重要な研究開発に携わっています。
Tailor Technologiesは「Empower every company to deploy any ideas(誰もがデプロイできる社会を創る)」というミッションのもと、皆がプロダクトづくりに参加できる世界を実現することを目指しています。2022年6月には日本企業として初めて、世界的なスタートアップ・アクセラレータープログラム「Yコンビネーター」に選定され、さらなる飛躍が期待されています。