カルビーが誇る新たなシステム『C-BOSS』の誕生
カルビー株式会社は、人工知能(AI)を用いてバリューチェーンを最適化し、企業の利益を最大化するシステム『C-BOSS(Calbee Business Optimization Simulation System)』を開発しました。2026年7月から全ての部門で本格稼働する予定です。このプランは約1年3カ月をかけて自社で製作されたもので、サプライチェーンの収益性を可視化することを目指しています。
開発の背景
カルビーグループは設立から100年を超え、成長を続ける企業を目指しデジタル・ITの力を通じて変革を進めてきました。特に、2025年10月には「カルビーグループのDXロードマップ」を策定し、その中核には「S&OP(Sales & Operations Planning)」(営業と運営の計画)が位置づけられています。
S&OPは、工場の生産能力や原材料の収量といった自社特有の条件を考慮し、営業・調達・物流など各部署が連携して全体の利益を最大化する意思決定をサポートします。これまでは営業部門がExcelを使用して計画を立て、それに基づいて生産や物流を調整していましたが、このアプローチでは情報の統合が難しく、全社の収益性を把握するのが困難でした。この課題を解決するために、`C-BOSS`の開発が進められました。
システムの特長と導入計画
2024年10月に開発がスタートし、各部門が保有するデータを横断的に統合する仕組みが構築されました。『C-BOSS』は、原料調達から生産、物流、マーケティングまでのデータを一元管理し、利益最大化を目指したシミュレーションを行います。また、関連情報をもとに販売計画の見直しや最適化が図れるようになります。
さらに、『C-BOSS』のシミュレーション機能は、複数のシナリオを短時間で比較・検証することができ、決定の迅速化を実現します。システムは2026年1月に完成し、順次各部署への導入を進めていきます。7月には全ての部門において本格稼働する運びです。
今後の展望
『C-BOSS』はS&OPの中心を担い、さらなる意思決定の高度化や活用範囲の拡大を目指すとともに、内外の環境変化に適応した事業運営を実現するための重要なツールとなることが期待されています。すでに、営業部門をはじめ関連部門での業務説明会やトレーニングも進められ、実データを基にした試行運用も行われています。
大江智之氏のコメント
「新しいツールとプロセスの導入は、変化に強い事業運営の実現に貢献するものと考えています。今後は次のバージョンへと進化させ、さらなる価値創出を目指します。」
カルビーグループの成長戦略
1949年の設立以来、自然の恵みを大切にしつつ、食の楽しさと健康を提供してきたカルビー。2035年までには、主食や軽食の市場拡大を進め、日本のスナック菓子メーカーから世界的な“SNACKING COMPANY”へと進化を遂げることを目指しています。この成長戦略の実現を通じて、世界中の人々に新たな価値と食の喜びを届けることを目指しています。
カルビーの新たな挑戦は、企業の姿勢を表すだけでなく、業界全体にも影響を与える可能性を秘めています。今後の展開に目が離せません。