中国国際貨運航空がA350F導入、先進的な貨物機の運航開始へ

中国国際貨運航空がA350Fを導入

中国国際貨運航空（China International Cargo Airlines）は、エアバス（Airbus）が開発した新型貨物機A350Fを6機購入する契約を締結したことを発表しました。この契約により、中国国際貨運航空は中国本土でのA350Fの初の顧客となり、貨物航空業界に新たな風を吹き込むことになります。

中国国際貨運航空の背景

北京を拠点とする中国国際貨運航空は、中国を代表する貨物航空会社であり、国内外での貨物輸送において重要な役割を果たしています。2025年6月からは、華北、華東、華南、西南地域で貨物機の運航を開始する予定で、アジア太平洋やヨーロッパ、アメリカ、中東など、様々な地域との貨物輸送を行う25の専用路線を展開しています。この広範囲にわたるネットワークは、1,500以上の陸上トラックによる貨物輸送と連携し、効率的な物流を実現しています。

A350Fの特長

A350Fは、世界で最も先進的な貨物機として設計されています。最大111トンのペイロードを持ち、8,700キロの航続距離を実現します。搭載されているロールス・ロイス社製「Trent-XWB97」エンジンは、旧世代機に比べて燃料消費を最大40%削減し、二酸化炭素排出量の減少にも寄与します。

さらに、A350Fは機体の70%以上に最先端の軽量材料が用いられており、競合機よりも離陸重量を46トンも軽減しています。加えて、業界最大の貨物ドアが装備されており、大型貨物の積載にも対応しています。

この新型の貨物機は、2027年に施行されるICAOのCO₂排出基準にも的確に対応し、就航時から持続可能な航空燃料（SAF）を最大50%使用して飛行できる能力を持っています。2030年までには100%の使用を目指しています。

今後の展望

2025年10月末時点で、A350ファミリーは世界の63社から合計1,447機の受注を獲得しています。その中でもA350Fは、13社から74機の受注があり、需要が急増しています。中国国際貨運航空のA350F導入は、航空貨物業界における持続可能性と効率性の向上を示すひとつの例であり、今後の運航に大いに期待が寄せられています。

このような革新が、航空輸送だけでなく、環境への配慮を強化することにもつながることを願っています。中国国際貨運航空は、A350Fを運航することで、次世代の貨物輸送のリーダーとしての地位を確立していくことでしょう。

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