アレルギー支援セミナー
2020-02-21 19:06:48
食物アレルギーを持つ子どもを支えるために必要な知識と備え
2月21日、東京都港区のベルサール東京日本橋で、食物アレルギーを持つ子どもとその保護者を対象とした「アナフィラキシー啓発メディアセミナー」が開催されました。このセミナーは、マイランEPD合同会社が主催し、入園・入学を控えた家庭に向けて、アレルギーへの理解を深め、日常生活での対策を考える良い機会となりました。
まず、アレルギー専門医である国立病院機構相模原病院の佐藤さくら先生が講演を行い、「学校生活管理指導表」や給食における注意事項について詳しく解説しました。佐藤先生は、アレルギーに関する正しい情報を理解することが重要であると強調し、今年から提供が開始されたスマートフォン向けアプリ「マイエピ」を紹介しました。このアプリは、アナフィラキシーに関する情報や、アドレナリン自己注射薬の適正利用に関する指南を提供するものです。
次に、調布市教育委員会の廣瀬郷様が登壇しました。彼は教育現場での適切な対応策や、教職員が知っておくべきポイントを述べました。特に調布市では、過去に発生した食物アレルギーによる事故を受けて、学校生活管理指導表の活用など、事故防止に向けた取り組みを強化しています。
トークセッションでは、長谷川理恵さんが登壇し、食物アレルギーを持つ子どもの母親としての経験を語りました。彼女は、長男が卵と牛乳のアレルギーを持っており、その気づきのきっかけや、育児の中での難しさについて触れました。特に印象的だったのは、長男がオーストラリアで保育園に通い始めた際、同じ園の子どもが持っていたヨーグルトを一口食べてしまい、アレルギー反応を示した時の出来事でした。これにより、彼女はアドレナリン自己注射薬の存在を初めて知り、その重要性を再認識しました。
長谷川さんは、アドレナリン自己注射薬の使い方が、周囲の人々にも標準的に知られるようになることが必要だと述べ、特に幼稚園や学校のスタッフへの教育が重要であると強調しました。続いて、長谷川さんはアプリ「マイエピ」を使った経験についてもコメントしました。「このアプリが早くからあれば良かった。レシピを見られる機能が特に役立つと思いました」と語りました。
佐藤先生も、「マイエピには、ノート機能があり、症状の詳細を記録できるため、医師との円滑なコミュニケーションが可能です」と補足のコメントをしました。長谷川さんは、食物アレルギーを持つ友達が多い環境からも力を得ており、周囲の理解を深めることができたと述べました。最後に彼女は、「アレルギーのある子どもとそうでない子どもが一緒に楽しめるような機会を増やすために、全員が理解し合える社会を目指したい」と希望を語り、セミナーは締めくくられました。
食物アレルギーは、多くの家庭で直面する現実であり、周囲のサポートが不可欠であることが再確認されたイベントでした。今後の啓発活動に期待したいところです。
会社情報
- 会社名
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マイランEPD合同会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門5-11-2オランダヒルズ森ワター
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03-5733-9570