Webアクセシビリティの未来を切り拓く「Fair Campus」の誕生
株式会社Campus Blendは2025年8月12日、Webアクセシビリティ支援のSaaS「Fair Campus」を正式にリリースしました。このサービスは、すべての人に優しいWeb環境の実現を目指しており、開発のきっかけは現役大学生である代表の吉田優太氏の祖母からの一言にさかのぼります。
祖母の言葉がきっかけ
「この文字、読めないね。」この祖母の言葉が、吉田氏の心の中に強く残りました。彼はWeb制作の世界に高校生の頃から身を投じ、数多くの相談やトラブルに対応する中で、業界の構造的な課題を痛感してきました。表面的な見た目や納品を重視するしかなく、ユーザーが本当に使いやすいWebであるかどうかなんて顧みられてこなかった現状。
吉田氏は、祖母の言葉をきっかけに「もっと多くの人が公平に情報にアクセスできるWebを作ろう」と決意し、Fair Campusの開発をスタートさせました。彼のミッションは「使えることが当たり前のWeb」を提供することです。
法改正とその意義
2024年4月には、障害者差別解消法の改正が施行され、民間企業にとってもアクセシビリティ対応が法的な義務となります。この背景により、今まで以上にすべての事業者がWebのアクセシビリティに目を向けなければならなくなってきています。
特に中小企業や個人事業主も、法律に従った合理的配慮を提供する必要が生じ、その実施が大きな課題となっています。「Fair Campus」は、従来の難解な英語のツールや高額な料金設定を見直し、日本語でのサポートを提供し、誰でも簡単に導入できることを重視しました。
使いやすいツールの特徴
「Fair Campus」は、Webサイトにスクリプトを1行追加するだけで導入可能なノーコードつくり、初めての方でも直感的に使える日本語のユーザーインターフェースを採用。月額料金も980円からと、業界でも非常にお手頃です。
この手軽さから、自治体・教育・福祉・医療・店舗など、幅広い業界に対応することができます。実際のところ、可能性は無限大です。現在、アクセス可能なWebが実現出来ていない中小企業や個人事業主の味方となり、法改正を受けた新たな環境への道を切り拓きます。
未来へのビジョン
「Fair Campus」は、ただのSaaSツールにとどまらず、アクセシビリティへの取り組みを広める「文化の起点」を目指しています。将来的には地方自治体や福祉団体、さらにはCSR支援ツールとしてのパートナーシップや、若年層への啓発活動にまで幅を広げることを計画中です。
吉田氏は「アクセシビリティは特別なことではなく、普通のWebの基準であるべき」と語り、すべてのWebユーザーに配慮のあるインターネット環境を届けるための活動を続けていくことを約束しました。これからの「Fair Campus」に注目です。
企業情報
株式会社Campus Blendは千葉県柏市に本社を置き、2023年に設立された新しい企業です。代表の吉田優太氏は、Web制作やSaaS開発の専門家として、今後もアクセシビリティ支援の発展に寄与していくことでしょう。