アリドレムネクスト、社内AIチャットボットで業務の効率化を実現
アリドレムネクスト株式会社(以下、アリドレムネクスト)は、2024年7月29日に社内インフラ上で動作する独自のAIチャットボットを開発しました。この技術は、特に機密性の高いデータを保護しつつ、日常業務の効率を上げることを目的としています。
開発の背景
このチャットボットは、株式会社菱友システムズ(東京都港区)との協力によって実現しました。アリドレムネクストは、高品質な製品で知られる鶴見製作所(大阪市)にこの技術を導入し、実際に業務の効率化を図っています。
AIチャットボットの特徴
このAIチャットボットの最大の特徴は、社内文書を解析し、自動応答を行うことにあります。特に、社内規程やマニュアルへのアクセスが簡単になるため、従業員の疑問に対して迅速かつ的確に答えることが可能です。また、自然言語処理の技術を活用しているため、従業員は人間同士の会話のように簡単に質問できます。
自然な対話インターフェース
このシステムは、従来のキーワード検索と比較しても、より直感的に情報を取得できます。曖昧な問いに対しても、関連する文書から適切な回答を導き出す能力があります。これにより、従業員が情報を探す手間を大幅に削減しています。また、一般的な質問については、ChatGPTを通じて返答が可能です。
データ流出防止
さらに、特定のインフラに限定して運用することで、機密性の高いデータが流出するリスクを回避します。サードパーティが管理するサーバを利用せず、内部の独立したデータベースを構築するため、より安全な環境での運用が実現されています。
鶴見製作所の導入事例
鶴見製作所は、デジタル化を進める中で、チャットボットの導入を決定しました。約2年前から、従業員が個々にChatGPTを利用することで、社外秘データの流出リスクが懸念されていました。そのため、社内で利用できる安全なAIチャットボットを開発する必要性が高まりました。
このチャットボットは、日常的に業務に使われる「Microsoft Teams」と統合されており、誰でも簡単に操作できるため、製造現場の担当者でもスマートフォンで利用しています。これにより、安全な環境での業務効率化が実現しました。
導入効果と従業員の声
鶴見製作所のデジタル推進部情報システム課に導入されたAIチャットボットは、社内の規程やガイドラインに基づいて機能しています。例えば、台風によって電車が止まった場合の手続きや、出張経費精算の方法などに関する質問に、AIが迅速に回答します。
デジタル推進部の長谷川裕之様は、以前は社内文書がバラバラで、情報を探すのに時間がかかっていたと指摘。その点がチャットボット導入により大幅に改善されたと語っています。「複雑な規程でも知りたい部分が瞬時に出てきて便利になった」と社員からも好評です。
今後の展望
鶴見製作所では、今後、さらなる社内データの活用を進めていく計画です。具体的には、法務関連の研修資料や各事業部の業務マニュアルまで、データベースの範囲を広げていく予定です。これにより、AIチャットボットのさらなる効果を期待しています。
最後に
アリドレムネクストが開発した社内AIチャットボットは、業務の効率化とデータの安全を両立させる新たな取り組みを象徴しています。これからも、先進的な技術を駆使して企業の発展に寄与することが期待されます。