ウニの殻を用いたリユースカップの誕生
福岡県宗像市とアサヒユウアス株式会社(東京本社)が共同で開発した「ウニ殻タンブラー」が、2025年の大阪・関西万博内で特別販売されることが発表されました。この新しいリユースカップは、廃棄予定だったウニの殻52%を材料として利用し、環境への配慮がなされています。特に、この取り組みは「宗像ウニプロジェクト」と深く結びついており、地域の課題解決にも寄与することが期待されています。
宗像市とウニの関係
宗像市は、海藻を食べ尽くしてしまうウニの大量発生に悩まされ、魚が繁殖するために必要な藻場が消失する「磯焼け」という問題に直面しています。この問題を解決するため、「宗像ウニプロジェクト」が立ち上げられました。このプロジェクトは、ウニを駆除し、それを陸上で蓄養することを目指す産官学の連携プロジェクトです。
これまでに駆除されたウニは主に中身が少なく、商品としての価値が低いため、多くが廃棄されていたのですが、これをリユースカップとして再利用することで新たな価値を創造しようとしています。
ウニ殻タンブラーの特徴
「ウニ殻タンブラー」はその名の通り、ウニの殻を51%使用し、見た目もユニークなデザインが魅力です。タンブラーには「宗像ウニプロジェクト」のロゴがあしらわれており、地域の象徴ともなっています。これにより、使用者はタンブラーを通して地域に貢献している実感を持つことができます。
さらにこのタンブラーは、アサヒユウアスがこれまで培ったTECHノウハウを駆使して作られており、実用性も高いことが特徴です。
販売情報
ウニ殻タンブラーは、2025年5月28日から6月1日まで、大阪・関西万博において内閣府が主催する「地方創生SDGsフェス」において、数量限定で80個販売される予定です。価格は税抜きで2,000円となっており、リユースという観点からも多くの人々に手に取ってもらえることを期待しています。これにより、地域の問題を解決しつつ、持続可能な社会の実現にも寄与することが期待されます。
社会的意義と目標
アサヒユウアスは、ステークホルダーとの共創を重視しており、地域のニーズに応じた魅力的な商品やサービスの開発に取り組んでいます。また、企業の理念である「期待を超える美味しさ、楽しい生活文化の創造」を実現するために、地域資源の有効活用にも力を入れています。この取り組みは、環境問題の解決にも向けて大きな一歩となるでしょう。
まとめ
ウニの殻を活用したリユースカップ「ウニ殻タンブラー」の開発は、福岡県宗像市とアサヒユウアスが連携して進めた革新的なプロジェクトの一環です。地域資源を活かし、環境を考慮した取り組みがなされる中、関西万博での販売が待ち遠しい限りです。