前橋文学館が贈る特別展「夢の明るい鏡」1970年代の知的探求を辿る

前橋文学館特別企画展「夢の明るい鏡」

群馬県前橋市にある前橋文学館では、特別企画展「夢の明るい鏡三浦雅士と1970年代の輝き―『ユリイカ』『現代思想』の軌跡」が開催されます。この展覧会は、2025年10月4日から2026年1月25日までの間に行われ、多くの来場者が1970年代の文学誌に込められた知的情熱を体感することができる貴重な機会です。

展覧会の背景と内容

1970年代はヒッピーや学生運動の影が薄れ、地味な生活に戻った時代と言われますが、実はこの期間は数多くの文学雑誌が創刊され、創作や思想の熱気が渦巻いていた時代でもありました。「ユリイカ」と「現代思想」はその代表的な存在であり、それぞれ独自の視点から現代社会を捉え続けました。
本展では、文芸評論家である三浦雅士が20代で関わった「ユリイカ」と「現代思想」の全冊が展示され、1970年代が持つ知的活力を伝えます。

会場には、当時執筆活動をしていた作家たちのエッセイや映像も公開され、訪れる人々が思索の世界に浸ることができるよう配慮されています。また、関連映像は展覧会の期間中、公式YouTubeチャンネルでも視聴可能となっています。

三浦雅士のキャリア

三浦は1946年青森県生まれ。1969年に青土社に参加し、「ユリイカ」の創刊に貢献しました。彼は編集者として、難しい時代の中で雑誌の存続を導き、特集号を展開することで多くの読者を引き寄せました。その後、「現代思想」にも関わり、1975年にはその編集長に就任。多くの著名な執筆者を迎え入れ、日本の思想界に新たな風をもたらしました。

1990年代にはダンスや舞踊に興味を持ち、「ダンスマガジン」の創刊や編集を行い、その後は執筆活動を中心に活動しています。彼の著作は多岐ににわたり、現代文学や思想の理解を深める手助けをしています。

イベント情報とアクセス

展覧会期間中には、初日の対談イベントや、様々な講演会などが予定されています。対談には、三浦自身が参加し、当時の雑誌づくりやエディターシップについての考察が行われます。参加費は無料ですが、観覧券（700円）が必要です。事前予約が必要なので、早めに申し込みをすることをお勧めします。

また、前橋文学館へのアクセスは非常に便利で、車以外にもJR前橋駅から徒歩やバス、タクシーでアプローチできます。広瀬川サンワパーキングを利用すれば4時間分の無料処理も行われるため、気軽に訪れることができます。

詳細なスケジュールや最新情報は、前橋文学館の公式ホームページをチェックしてください。知的な興奮と発見の場であるこの特別展に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。