ハンコックタイヤがRescaleのHPCプラットフォームを採用しDXを加速
韓国のタイヤメーカー、ハンコックタイヤ(本社:ソンナム市)は、米国カリフォルニアのRescale, Inc.が提供するクラウドHPCプラットフォームを採用することを決定し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を一層加速させる取り組みを始めました。
このクラウドHPCプラットフォームは、モビリティ産業の研究開発に必要なシミュレーションや解析のための大規模なコンピューティングリソースを提供します。これにより、研究者やエンジニアは時間や空間に制約なくシミュレーションを実行できるようになり、より信頼性の高い研究開発成果を得ることが可能になります。
タイヤの設計には多様な構造や複雑な特性が求められるため、データ駆動型のシミュレーション手法が不可欠です。多くの世界的なタイヤメーカーは、自社のニーズに合わせた独自のシミュレーションソフトの開発を進めており、ハンコックタイヤもその一環として10年前から独自のソフトウェアの開発を行ってきました。
新たにRescale社とのパートナーシップを結ぶことで、ハンコックタイヤは自社のシミュレーションおよび解析ソフトをクラウドHPCプラットフォーム上にデジタルツインとして展開し、運用効率の最適化を目指しています。
デジタルツイン技術は、実世界の物体やシステムを仮想的に模倣する手法として、設計プロトタイピングの分野での応用が増えつつあります。特に、電気自動車や自動運転技術など新しいモビリティ市場での革新的な研究開発を進めるには、デジタルツインを通じて無限にシミュレーションを行える能力が求められます。
現在、自動車業界はCASE(Connected, Autonomous, Shared, Electrification)という4つの主要分野での革新に取り組んでおり、ハンコックタイヤもRescaleとのパートナーシップを活かして研究開発のデジタル化を進め、製品開発における競争力をさらに高める計画です。
Rescaleは、クラウド向けに設計されたHPCソリューションを提供しており、高度なセキュリティと管理機能について高い評価を得ています。多くのトップ企業がそのテクノロジーを採用しており、この変革的なプラットフォームは、航空宇宙業界の上位10社のうち7社、自動車業界の上位10社のうち6社で用いられています。Rescaleは、世界中の研究開発におけるデジタル変革を推進しています。
ハンコックタイヤのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高技術責任者、Bonhee Ku氏は「Rescaleを採用することは我々にとって、真のデジタルトランスフォーメーションへの大きな一歩です。グローバルモビリティ市場のために自らを革新し続けることを約束します」と語ります。
RescaleのAPAC担当ゼネラルマネージャー兼バイスプレジデントのJosh Hwang氏は、「ハンコックタイヤの革新に関わることができ、大変光栄に思います。Rescaleの先進的なソリューションにより、ハンコックタイヤは次の一歩へと進んでいくでしょう」と述べています。
Rescaleについて
Rescaleは、クラウド用に開発された高性能コンピューティング(HPC)ソリューションの提供者であり、様々な業界における革新的なプロジェクトに対し、迅速な市場投入を実現しています。超音速ジェット機や個別化医療を含む幅広い分野で、インテリジェントな自動化とパフォーマンスの最適化を提供するRescaleは、IT部門が安全なコントロールプレーンを利用し、最適なアプリケーションや最新のアーキテクチャ、必要な計算資源をクラウド上で入手できるよう支援しています。
詳しくは
Rescale公式サイトをご覧ください。